ゲラニウム・サンギネウムはフウロソウ科の多年草(宿根草)。
ゲラニウムの中では暑さに強い品種で、こんもりとドーム状に茂り、たくさんの花を咲かせます。
適した環境に植えれば、特に難しい管理もないので、初めてゲラニウムを育てる方におすすめの品種です。
今回はゲラニウム・サンギネウムの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
ゲラニウム・サンギネウム(アケボノフウロ)の基本情報
科・属 | フウロソウ科・フウロソウ属 |
分類・形態 | 草花・宿根草 |
原産地 | ヨーロッパ |
学名 | Geranium sanguineum |
別名 | アケボノフウロ |
花色 | ピンク、薄いピンク、白 |
開花期 | 春〜初夏 |
草丈 | 15〜20cm |
葉張り | 30〜40cm |
耐寒性 | 強い(マイナス20℃前後) |
耐暑性 | 普通 |
日照 | 日向〜やや半日陰 |
ゲラニウム・サンギネウム(アケボノフウロ)の特徴
ゲラニウム・サンギネウムは、フウロソウ科の多年草(宿根草)。
草姿の美しさと花上がりの良さが特徴で、放任でもこんもりとドーム状に茂り、春から初夏にかけて一面に花を咲かせます。気温が下がる晩秋には葉が紅葉します。冬は地上部が枯れ、春にはまた芽吹きます。
ゲラニウムは原産地や生育の違いでいくつかの系統があります。ゲラニウム・サンギネウムはコーカサスを中心に自生する原種「サンギネウム」をもとにした系統です。
一般的にゲラニウムは夏の暑さに弱いものが多いですが、サンギネウムの系統は比較的暑さに強いです。そのため夏越しが楽で、初めてゲラニウムを育てる人におすすめです。
ゲラニウム・サンギネウムの系統には次の花色があります。
- 白い花を咲かせる「ゲラニウム・サンギネウム・アルバム」
- 薄いピンクの花を咲かせる 「ゲラニウム・サンギネウム・ストリアタム」
- ピンクの花を咲かせる「ゲラニウム・サンギネウム・ナヌム」
- 濃いピンクのグラデーションの花を咲かせる「ゲラニウム・サンギネウム・エルク」
▼ゲラニウム・サンギネウムは、店頭にはあまり出回らないので、ネット通販で買うのがおすすめです。
ゲラニウム・サンギネウム(アケボノフウロ)の栽培環境
日当たり・置き場所
日向からやや半日陰の風通しの良い場所を好みます。
落葉樹の下など夏の午後は半日陰になるような場所が最適です。西日が当たる場所は避けましょう。
年々大株になるので、鉢植えより地植えの方が魅力を発揮できます。草丈は20cmほどのドーム状になるので、地植えは花壇の手前に配置しましょう。
高温多湿は苦手なので、暑さが厳しい地域では、レイズドベッドのような地面から少し高くなった場所に植え付けましょう。
用土
ゲラニウム・サンギネウムはやや保水力の良い土を好みます。
ただし、高温多湿は苦手なので、暑さが厳しい地域では水はけの良い土に植えましょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
地植えの場合は、掘り上げた庭土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込み水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料も混ぜ込んでおきましょう。
ゲラニウム・サンギネウム(アケボノフウロ)の育て方
水やり
高温多湿を嫌いますが、極端な乾燥も苦手です。
成長期の春と秋は乾かし過ぎに注意しましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
地植えの場合は、根付いてしまえば水やりの必要はありませんが、極端に乾燥するときは水やりをしましょう。
肥料
植え付け時に元肥を施せば、その後の肥料はほぼ不要です。
生育が思わしくない場合のみ、春か秋に少量の緩効性化成肥料を与えます。
植え付け・植え替え
適期は芽が出る直前の2〜3月か、10〜11月です。
鉢植えの株は、根詰まりするようならひと回り大きい鉢に植え替えましょう。
地植えの株は、2〜3年経って大株になると中心部が枯れてくることがあります。そのときは株分けして植え替えましょう。
手入れ
咲き終わった花茎は種をつける前に切り取っておきましょう。
高温多湿は苦手です。花がひと通り咲き終わったら、3分の1ほどに短くカットしておくと、蒸れを防いで風通しよく夏越ししやすくなります。
夏越し
ゲラニウム・サンギネウムは比較的暑さに強い系統です。とはいえ高温多湿は苦手なので、梅雨明けまでには切り戻して風通し良くしておきましょう。
夏の間、鉢植えは半日陰に移動しましょう。
冬越し
冬は落葉しますが、春になるとまた芽吹きます。
寒さに強いので特別な対策はいりません。寒冷地では株元をバーク堆肥などで覆っておくと凍結対策になります。
病害虫
病害虫はほとんど見られませんが、高温期にハダニが発生することがあります。見つけ次第駆除しましょう。
▼私は使用回数に制限がないナチュラル系の薬剤を使っています。
増やし方
株分け、種まきで増やせます。
株分けの適期は春か秋です。
種まきの適期は2〜3月初旬です。種から育てると開花までに2年はかかります。
まとめ
- フウロソウ科の多年草(宿根草)
- 春から初夏にかけてたくさんの花を咲かせる
- 花色は白やピンク系がある
- 草丈20cmほどでドーム状にこんもりと茂る
- ゲラニウムの中では暑さに強い品種
- 寒さにも強い
- 冬は地上部を枯らして越冬する
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事が少しでもお役に立てると嬉しいです。
*「Amazon」のアソシエイトとして、「ゆるっとガーデニング 」は適格販売により収入を得ています。