秋の庭を彩る丈夫な宿根草|オオベンケイソウ ‘オータムジョイ’ の育て方

オオベンケイソウ・オータムジョイ


「オオベンケイソウ・オータムジョイ」は、オオベンケイソウの園芸品種の中でも特に人気の高い品種です。

厚みのある多肉質の葉と、こんもりとした花房が特徴で、晩夏から秋にかけてピンク色の小花を無数に咲かせます。

花色が変化するセダム・オータムジョイ

9月30日 撮影

咲き始めは淡いピンク、満開時には鮮やかなローズ色、そして秋が深まるにつれて銅赤色へと変化。季節の移ろいとともに色を変えるその花姿は、まさに「オータムジョイ(秋の喜び)」という名にふさわしい存在です。

暑さ・寒さ・乾燥に強く、放っておいても毎年きれいに咲く丈夫な宿根草。一度植えれば長く楽しめるため、ナチュラルガーデンやロックガーデンにもおすすめです。


オオベンケイソウオータムジョイの基本情報

咲き始めのセダム・オータムジョイの花

9月13日 咲き初めは薄いピンク

学名 Sedum spectabile ‘Autumn Joy’
科名・属名 ベンケイソウ科・ムラサキベンケイソウ属
分類 耐寒性多年草(冬落葉)
花色 ピンク
開花時期 9月〜10月
草丈 50〜80cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
日照 日向

オオベンケイソウオータムジョイの育て方

オオベンケイソウ・オータムジョイ

9月20日 撮影

栽培環境

日当たりと風通しの良い場所、水はけの良い土壌を好みます。

半日陰でも育ちますが、日照が不足すると茎が徒長して倒れやすくなり、花つきも悪くなります。できるだけ日がよく当たる場所で育てましょう。

用土は水はけの良いものが最適です。

肥沃で水分が多い場所は、根腐れを起こすことがあるので避けましょう。

水やり

やや乾燥気味の環境を好みますが、乾燥させすぎには注意しましょう。

鉢植えの場合は、土がしっかり乾いてから水を与えるのが基本。過湿にすると根腐れを起こすので注意しましょう。

地植えの場合は、根付いてしまえば、その後の水やりはほぼ不要です。

花色が変化するセダム・オータムジョイ

9月30日 撮影

肥料

肥料はほぼ不要です。

春の芽出し時に緩効性肥料を少量施す程度で十分です。肥料が多すぎると茎が軟弱になり倒れやすくなります。

植え付け・植え替え

適期は春か秋です。この時期は株分けもできます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に、小粒の軽石(又はパーライト)を2割ほど混ぜると良いでしょう。

地植えの場合は、掘り上げた庭土に腐葉土や小粒の軽石(又はパーライト)を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作りましょう。

セダム・オータムジョイの花

10月11日 撮影

手入れ

花後の枯れ姿を好まないなら、花茎を根元から切り戻しておくと、株がすっきりします。

冬に地上部が枯れたら、株元の冬芽を残して枯れ枝は切り取っておきます。

放っておくと株の中央部が空いてくるので、3〜4年ごとに株分け更新すると美しい株を保てます。

夏越し

暑さに強いので、特別な対策はいりません。

乾燥を好みますが、あまり乾かしすぎると弱ります。夏場に雨が降らず日照りが続くようなときは水やりをしましょう。

冬越し

冬は落葉し、根元に冬芽を作ります。冬芽は残して、枯れ枝を切り取っておきましょう。好みにもよりますが、切り取らず枯れ姿を楽しむのもおすすめです。

オオベンケイソウは寒さに強いので、特別な冬越し対策はいりませんが、霜が降りる地域では株元をバーク堆肥などでマルチングしておくと凍結対策になります。

オオベンケイソウの花

9月30日 撮影

病害虫

ほとんど見かけません。

増やし方

春または秋に株分けで増やせます。


我が家の栽培ストーリー

2024年11月、ポット苗をひとつ、花壇に植え付けました。

12月中旬、地上部は冬芽を残して枯れ、休眠期に入りました。


セダム・オータムジョイの芽吹き

3月9日 撮影

2025年3月、待ちに待った芽吹き。

 

オオベンケイソウの芽吹き

4月30日 撮影

4月の末には写真のように大きく育ちました。

根付いた後は降る雨に任せ、水やりはしていません。しかし、今年の夏の間は記録的な猛暑でした。さらに雨はほとんど降らず、花壇はカラカラになっていました。そのため、夏の間は軽く水やりをすることもありました。

 

セダム・オータムジョイの蕾

8月22日 草丈は80cmほどになりました

8月に入ると花茎の先に蕾がたくさんつきました。

 

セダム・オータムジョイの花

9月13日

9月中旬になると花が咲き始め、咲き進むにつれて花色が変化していきました。

 

オオベンケイソウ・オータムジョイ

9月20日

咲き始めは淡いピンク色。

その後、日を追うごとに花の色が濃くなっていきました。

花色が変化するセダム・オータムジョイ

9月30日

セダム・オータムジョイの花

10月11日 撮影

すっかり、秋色に……

花は枯れても冬まで残るので、このあとの枯れ姿も楽しみたいと思っています。


オオベンケイソウ・オータムジョイは、丈夫で手間がかからず、季節の変化を花色で感じられる宿根草です。

真夏の暑さにも負けず、秋の終わりまで花を楽しめる頼もしい存在。枯れてドライ状になった姿も楽しめます。

植えっぱなしでも毎年しっかり咲くので、初めて宿根草を育てる方にもおすすめです。


最後までご覧いただきありがとうございました。

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