ペチュニアの育て方と特徴|長く花を楽しむための栽培のコツ

ペチュニア・ヨコハマポワール

ペチュニアは、鮮やかな花色と豊富な品種バリエーションで、世界中のガーデナーから愛されている夏を代表する花のひとつです。

春から秋まで途切れなく咲き続け、花壇、寄せ植え、ハンギングバスケットなど幅広いシーンで活躍します。花色は白・ピンク・紫・赤・青・複色など多彩で、咲き方も一重からフリル咲き、八重咲きまでさまざま。

ペチュニアは、本来は多年草ですが、日本では冬の寒さに弱いため、多くの地域では一年草として扱われます。手に入りやすく、育て方も比較的やさしいことから、初心者からベテランまで長く楽しめる人気植物です。


🌿 ペチュニアの特徴

ピンクのペチュニアの花

学名 Petunia 
科名・属名 ナス科ペチュニア属
分類 一年草扱い(原産地では多年草)
原産地 南アメリカ
花色 白、ピンク、赤、紫、複色など多彩
開花時期 4月〜11月
草丈 10〜30cm
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
日照 日向
用途 鉢植え、花壇

🔸 魅力ポイント①花付きが良く、株いっぱいに花を咲かせる。品種改良が進んでおり、大輪・小輪、八重咲き、フリル咲き、雨や暑さに強いタイプなどバリエーション豊富。

🔸 魅力ポイント②開花時期が春から晩秋までと長い。

🔸 魅力ポイント③冬の最低気温がマイナス5度程度までなら、屋外の軒下で霜除けすれば越冬できる。


🌱ペチュニアの 育て方

ペチュニア・横浜ポワール

🔆 日当たり・置き場所

  • 日当たりの良い場所を好む。1日5〜6時間以上の直射日光が理想。

  • 風通しの良い場所におく。

  • 雨がかからない場所が理想的。

🪴 土と鉢

  • 水はけの良い培養土がおすすめ。市販の草花用培養土で十分育つ。

  • 雨で花が傷むので、移動できる鉢植えがおすすめ。

  • 根が深く張るので、深さが20cm以上あるものを使用する。

💧 水やり

ペチュニアは過湿を嫌います。また、水を花や葉に直接かけると、過湿によって灰カビ病のリスクが高くなるため、水はできるだけ土の表面に注ぐようにしましょう。

  • 鉢植え:土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをする。

  • 地植え:植え付け直後は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする。根付いた後は基本的に水やりは不要だが、夏に日照りが続くようなときは水やりをする。

🌸 肥料

  • 元肥:植え付け時に緩効性化成肥料を混ぜ込んでおく。

  • 追肥:生育期(3月〜11月)は、規定量に薄めた液体肥料を週1回程度与える。

🪏植え付け

  • 植え付け適期は4月〜6月。

✂️手入れ

  • 摘芯:植え付け2週間後に、先端の芽を摘み取ると枝数が増え、たくさんの花を咲かせる。

  • 花がら摘み:咲き終わった花をこまめに摘み取ると、次の花が咲きやすくなる。

  • 葉の整理:葉が茂って株元が覆われるようなら、取り除いて風通しをよくする。

  • 切り戻し:姿が乱れてきたら、半分くらいの丈で切り戻す。切り戻し後は、液体肥料を与え、4〜5日は半日陰で管理する。

🌿夏越し・冬越し

  • 夏越し:暑さに強いので特別な対策はいらないが、水切れには注意する。

  • 冬越し:寒さに弱いため一年草扱いだが、5℃以上を保てる明るい室内に取り込めば冬越し可能。屋外で冬越しするなら、軒下に取り込み寒冷紗などで霜除けする。(品種によってはマイナス5度程度まで耐えられる。)いずれの場合も株を短く切り戻し、乾燥気味に管理する。

🐛 病害虫

  • 病気:蒸れによる灰色かび病に注意。

  • 害虫:アブラムシやハモグリバエが発生する事がある。見つけたら広がらないうちに駆除する。

🌱増やし方

挿し木や種まきで増やせます。

  • 挿し木:挿し木の適期は3月から7月と9月から10月。

  • 種まき:種まきの適期は3月から5月と、9月。

🌟ペチュニアを 育てる際のポイント

黄色いペチュニアの花

  • ペチュニアは「日当たり・風通し・肥料」が育てるコツ。

  • 姿が乱れたり、徒長したときは半分くらいの丈まで切り戻す。

  • 冬は短く切り戻して、室内の明るい場所に取り込んだり、屋外なら軒下でやや乾燥気味に管理すると環境によっては冬越しできる。(霜が降りる地域では寒冷紗などで防寒対策が必要。耐えられるのはマイナス5度程度まで。)


🪴我が家の栽培方法|ペチュニア『ヨコハマ ポワール』の成長記録

ペチュニア・横浜ポワール

5月 ペチュニア・ヨコハマ ポワール

私が今年選んだペチュニアは『ヨコハマ ポワール』。3.5寸のポット苗を5月中旬に5号鉢に植え付けました。

『ヨコハマ ポワール』は、洋梨のような淡いグリーンの花色がとても珍しい品種です。ラベルには「温度によって色の変化が楽しめる」と記されていました。

咲き始めの花色は、花びら全体が薄いグリーンで中心部が濃い紫。可愛らしい雰囲気でした。ところが、気温が上がった7月中旬ごろからは花びら全体にうっすら紫色が入り、シックで大人っぽい印象に変化しました。

ペチュニア・横浜ポワール

7月下旬 ペチュニア・ヨコハマ ポワール

半日陰に置いていたため、ひと月くらいで茎が徒長して株姿が乱れてしまいました。そこで草丈を半分ほどに切り戻したところ、20日足らずで再び開花し、たくさんの花を楽しむことができました。

さらに、成長が旺盛で根の回りも早く、7月下旬には根詰まりしそうな状態に。そこで、ひと回り大きな鉢へ植え替えることにしました。その際、草丈を半分ほどに切り戻し、根を軽くほぐして新しい土に植え替えています。

シックな色のペチュニア

9月9日 たくさんの花を咲かせています

この植え替えから、ひと月ちょっと経った9月の初め、やっと花が咲めました。そして数日で満開状態に。

秋になって気温が下がってきたら、花色はどう変化するのか?今から楽しみです。


🪴我が家の冬越し方法|耐寒性ゾーン8bでの管理ポイント

ペチュニアは寒さに弱い多年草なので、日本では一年草として扱われることがほとんどです。しかし、我が家では工夫して冬も屋外で育てています。我が家は耐寒性ゾーン8bで、冬は毎日霜が降り、最低気温がマイナス3~7度まで下がりますが、以下の方法で冬越しさせています。

冬のペチュニアの管理方法

①株を切り戻す:冬が来る前に、株を短く切り戻します。

②防寒対策:日中以外は、寒冷紗をかけて霜や冷気から守ります。

③水やりを控える:冬は生長が止まるため、水やりは10日に1回程度に控えめにします。

もっと安心して冬を越したいなら、鉢植えを室内に取り込む方法もおすすめです。5℃以上を保てる明るい場所に置いて、やや乾燥気味に管理すれば寒さで株が傷む心配も少なくなります。環境に合わせて「屋外で工夫する」か「室内で守ってあげる」か、方法を選んでみるとよいと思います。


▼真夏でも元気に咲く花20選をチェック

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