ニチニチソウはキョウチクトウ科の一年草。本来は多年草ですが、日本だと露地では越冬できないので一年草として扱われます。
多湿に弱い性質がありますが、基本的には丈夫で真夏でも花は休むことなく咲き続けます。
ニチニチソウは花色や花形の種類が豊富で、高温に強く、夏のお花におすすめです。
今回はニチニチソウの育て方、切り戻しの時期、立ち枯れ病を防ぐ管理のポイント、おすすめ品種もご紹介します。
もくじ
ニチニチソウの基本情報
分類 | 一年草 |
科 | キョウチクトウ科 |
属 | ニチニチソウ属 |
原産地 | マダガスカル |
学名 | Catharanthus roseus |
別名 | ビンカ、日々草 |
花色 | 白・ピンク・赤・紫・複色 |
花期 | 5〜10月 |
草丈 | 10〜40cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向 |
ニチニチソウの特徴
本来は多年草ですが、寒さに弱いので一年草扱いになります。「日々草」や「ビンカ」の名前でも流通します。
ニチニチソウの花期は5月〜10月。高温に強く、夏の間も次々と花を咲かせます。
花色は白・ピンク・赤・紫・複色があります。近年は一重咲きだけでなく、八重咲きやフリンジ咲き、大輪、小輪の品種も流通しています。
夏の暑さには強いですが、多湿な環境に弱く、立ち枯れ病にかかりやすいので栽培には注意が必要です。
*立ち枯れ病の対策は後半で解説しています。
ニチニチソウの育て方
栽培環境
日当たりと水はけ、風通しの良い環境を好みます。
多湿に弱く、雨に当たると病気になりやすいので、鉢植えがおすすめです。梅雨や長雨が続くときは雨がかからない場所に移動してください。
ニチニチソウを上手に育てるコツは、植え付けと水やり、切り戻しの時期
植え付け
ニチニチソウは直根性で移植を嫌います。ポット苗の土は落とさず、根はほぐさずに植えつけましょう。植え付けるときに土をギュウギュウ押さえると、根が傷んでうまく育たなくなります。
ニチニチソウは病気に弱いので、新しい土で植えつけましょう。
土は市販の草花用培養土で問題なく育ちます。(水はけの良い培養土を使いましょう。)
ニチニチソウは移植を嫌うので、一度植えつけたものは植え替えない方が無難です。
水やり
ニチニチソウは過湿に弱いので、お水は土が乾いてからあげましょう。また、極端な乾燥にも弱いので、水切れさせないよう注意しましょう。
鉢植えは用土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。朝に水やりをして、夕方には土が乾いているのが理想です。
肥料
ニチニチソウの花を途切れずに咲かせるには、ゆっくりと溶けて長く効くタイプの緩効性肥料がおすすめです。
*肥料の効果の期間は商品により違うので、肥料ごとの説明を参考にしてください。
手入れ
咲き終わった花は自然に落ちますが、葉の上に落ちた花びらは病気の原因になるので取り除きましょう。花が落ちた後には種ができます。種が目立ってきたらカットしておきましょう。
切り戻し
茎が伸びて草姿が乱れてきたら切り戻しのタイミングです。
ただし、ニチニチソウは切り口から菌が入りやすく、湿度が高い時期に切ると立ち枯れ病にかかりやすいので梅雨〜真夏の切り戻しは避けましょう。
切り戻しは9月初旬までに行います。これ以降に強く切り戻すと、花が咲かないまま花期が終わってしまうので気をつけましょう。
夏越し
暑さには強いですが、水やりは過湿にならないよう、乾燥させすぎないよう注意しましょう。長雨が続くときは、鉢植えは雨がかからない場所に移動しましょう。
冬越し
寒さには弱いので、ほとんどの地域で屋外では冬越しできません。冬越しするなら10度以上の温度がある、室内の明るい場所で管理しましょう。
病害虫
立ち枯れ病
土が湿っているのに葉が丸まって細くなったり、萎れて元気がなくなるのは、立ち枯れ病にかかっているサインです。
立ち枯れ病にかかったら治ることはないので、苗も用土も速やかに処分しましょう。
アブラムシ
暖かい時期にアブラムシが発生することがあります。見つけ次第駆除しましょう。
増やし方
種まきで増やせます。適期は5月〜6月です。
立ち枯れ病を防ぐには
ニチニチソウは立ち枯れ病にかかりやすい植物です。花苗の生産現場で、同じように管理をしていても一定数は立ち枯れ病で枯れます。
立ち枯れ病にかかるリスクを少なくするためには、次のことに気をつけましょう。
- 雨に当てない
- 過湿にしない
- 風通し良くする
- 梅雨や真夏は切り戻さない
- 葉に落ちた花びらは取り除く
以上のことに気をつけていても、立ち枯れ病は防ぎきれないことがあります。
立ち枯れ病はカビなので他の植物にも伝染します。立ち枯れ病にかかった苗と用土は速やかに処分しましょう。
おすすめ品種「ビンカ・スターカイト」
私のおすすめ品種はタキイ種苗の「ビンカ・スターカイト」
コンパクトな草姿で小輪花が次々と咲き続けます。分枝が良いので、切り戻さなくても株がこんもりまとまります。
色はパールピンク・コーラルピンク・バイオレット・ローズ・ピュアホワイトの5色があります。
写真は我が家のビンカ・スターカイト(ピュアホワイト)。6月下旬に植え付けて、雨のかかりにくい軒先で管理しています。手入れは、散った花びらを手で払って取り除く程度です。
まとめ
- 夏の暑さに強い一年草
- 春から秋まで花を咲かせる
- 花色・咲き方・花の大きさが豊富
- 日当たりと水はけ、風通しの良い環境を好む
- 上手に育てるコツは植え付けと水やり
- 立ち枯れ病にかかりやすい
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