ワイヤープランツはタデ科の常緑低木。(匍匐性なので樹木のようにはなりません。)
細いワイヤーのような茎に小さくて丸い光沢のある葉をつけ、這うように広がっていきます。
日向から半日陰まで育つので、屋外はもちろん、室内でも日がよく当たる場所であれば、インテリアグリーンとして楽しめます。
ワイヤープランツは初心者にも育てやすい植物ですが、『枯れた』という声もよく聞きます。原因は水の与えすぎ、水切れ、日照不足、凍結などによることが多いです。
また、その姿からは想像できないほどワイヤープランツは生育旺盛で強健。地植えにしたらどんどん広がり大変なことになるので、屋外でも鉢植えで育てるのがおすすめです。
今回はワイヤープランツの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
ワイヤープランツの基本データ
科 | タデ科 |
属 | ミューレンベッキア属 |
分類 | 耐寒性常緑低木 |
原産地 | ニュージーランド |
学名 | Muehlenbeckia |
別名 | ミューレンベッキア |
開花期 | 5〜7月 |
花色 | 黄緑色 |
草丈 | 20〜30㎝ |
葉張り | 50㎝〜5M(ツルの長さ) |
耐寒性 | やや弱い(−5度程度まで) |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向〜半日陰 |
ワイヤープランツの特徴
赤茶色のワイヤーのような細い茎に、緑色の小さな丸い葉をつけ、這うように広がっていきます。
室内の明るい場所でも育てることができるので、インテリアグリーンとしても人気の植物です。
性質は丈夫で、日向から半日陰まで育ち、初心者でも育てるのは簡単です。
ただし寒さにはやや弱く、耐寒温度はマイナス5℃程度まで。暖地以外では冬は葉が少なくなります。
ワイヤープランツは草花のように見えますが、実は低木で生育が半端なく旺盛です。地植えにすると手に負えなくなるので、グランドカバーにはおすすめできません。屋外で育てる時は鉢植えで育てましょう。
気がつかないくらい小さな黄緑色の花が咲き、こんな可愛い実もできます。
実は透明感がある硬いゼリー状で、大きさは5ミリくらい。真ん中には黒い種があります。
ワイヤープランツの育て方
写真ACから
栽培環境
日向から半日陰の水はけの良い環境を好み、屋外だけでなく、室内の窓辺のような明るい場所でも育ちます。
水やり
水切れや水のやりすぎが枯れる原因になるので注意しましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
夏に水切れさせると、葉がチリチリになって元に戻らなくなります。乾かしすぎないように注意してくださいね。
肥料
植え付け時に緩効性化成肥料を施しておけば、追肥は不要です。
植え付け・植え替え
真夏と真冬以外ならいつでも植え付け・植え替えができます。
繁殖力が強いので地植えはおすすめできません。
鉢植えの場合は、市販の草花培養土か観葉植物の土で問題なく育ちます。
ワイヤープランツは成長が早いので、鉢植えは1〜2年に一度は植え替えましょう。
手入れ
草姿が乱れたり、茂りすぎて蒸れるようなら、株元で切り戻すか間引くように切り取ります。
剪定は真冬を除けばいつでも出来ます。
夏ごし
暑さに強いので特別な対策は不要です。
「夏の強い日差しは避けた方が良い」という説もありますが、我が家では一日中日が当たる環境で問題なく育っています。
冬越し
寒さにはあまり強くなく、強い霜に当たると葉が少なくなります。
鉢植えは軒下に移動してあげると、ダメージが少なくてすみます。
寒冷地では、冬の間は室内の明るい場所に移動してあげると良いですね。
病害虫
病気
ほとんど見られません。
害虫
アブラムシが発生することがあります。
見つけしだい駆除してください。
▼使用回数に制限がないベニカナチュラルスプレーがおすすめです。
増やし方
挿し木や株分け、水挿しで増やせます。
挿し木
最適な時期は春から初夏(5〜6月)の気温が20〜25℃くらいのときです。
この時期は気温が安定しており、植物の成長が活発になるため、挿し木に適しています。また、新芽が出やすく、発根も早くなります。
挿し木を行う際には、清潔な道具を使い、健康な葉がついた枝を選びましょう。また、挿し木後は適切な湿度を保つことも大切です。
株分け
最適な時期は春(4〜5月)です。
この時期は成長期が始まるため、株分け後の回復が早く、植物が新しい環境に順応しやすくなります。
水挿し
最適な時期は春から初夏(4〜6月)ですが、室内で管理するなら年中可能です。
健康な葉がついた枝を長さ10〜15cmにカットし、下の方の葉(水に浸かる部分)は取り除きます。これを水が入った瓶などに入れて、室内の直射日光が当たらない明るめの日陰に置いておきます。透明な瓶を使うと発根の様子が見えるのでおすすめです。水は毎日新鮮なものに取り替えましょう。
根が十分に出たら、ポットや小さな鉢などに4〜5本まとめて植え付けます。水挿しで生えた根は吸水力が弱いので、1週間ほどは土を乾かさないように水やりをしましょう。
ワイヤープランツの品種
ワイヤープランツは他にも次の品種があります。
どれも普通の品種に比べて生育がやや遅く、寒さにもやや弱いという特徴があります。
『スポットライト』
ワイヤープランツの斑入り品種です。
成長はゆっくりなので、寄せ植えにオススメです。
|
『ワイヤーハート』
葉がハートの形に似ているワイヤープランツです。
葉は小さく少なめで枝の方が目立ちます。
普通のワイヤープランツとはかなり印象が違います。
|
『ワイヤースペード』
葉がスペードの形に似ているワイヤープランツです。
こちらもやや葉が少なめです。
|
我が家のワイヤープランツ
数年前に地植えにしたワイヤープランツが、広がって大変なことになっています。
ワイヤープランツは地下茎で広がるので、地植えにするとあちこちから生えてきます。
写真のワイヤープランツは、フェンスに登って、敷地の外のコンクリートの壁に垂れ下がっています。
何度も駆除しようと抜いたり切ったり、除草剤まで使ったこともありますが、地下茎で広がるのでなかなか駆除しきれません。
手に負えなくなり、2年間放って置いたらこんな状態になってしまいました。
これを見たら地植えをおすすめしないのがわかってもらえますでしょうか。
ワイヤープランツを育てるなら鉢植えで楽しんでくださいね!
最後までご覧頂きありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
*「Amazon」のアソシエイトとして、「ゆるっとガーデニング 」は適格販売により収入を得ています。