ヒメツルソバ(ポリゴナム)の特徴や育て方|増やし方|グラウンドカバーにおすすめ【半耐寒性多年草】

ヒメツルソバの花

ヒメツルソバ(ポリゴナム)は、タデ科の半耐寒性多年草。

ほふく性で地面を這うように広がり、金平糖のような可愛い花を咲かせます。

開花期間は初夏から晩秋(真夏は除く)と長いのも魅力の一つ。暑さや乾燥に強く、夏のグラウンドカバーにもおすすめです。

丈夫で手がかからない植物なので、初心者でも簡単に育てることができます。

今回はヒメツルソバの育て方をご紹介します。

ヒメツルソバの基本データ

タデ科
ペルシカリア属
分類 半耐寒性多年草
原産地 ヒマラヤ
学名 Persicaria capitata
別名 ポリゴナム
開花期 5〜11月(真夏は花が休む)
花色 ピンク、白
草丈 5〜10cm
耐寒性 普通〜やや弱い
耐暑性 強い
日照 日向

ヒメツルソバの特徴

ヒメツルソバの花

ヒメツルソバの花

ヒメツルソバは金平糖のような可愛い花を初夏から晩秋まで咲かせます。(真夏は花が休みます。)

咲き始めの花はピンク色で、咲き進むと白っぽく変化していきます。

茎は赤褐色で葉にはV字の模様が入り、晩秋に気温が下がってくると紅葉します。

こぼれ種のヒメツルソバ

ヒメツルソバは分枝がよく、茎を伸ばして地面に根を下ろし、マット状に広がります。暑さと乾燥に強いため、春から晩秋にかけてのグラウンドカバーにおすすめです。

ヒメツルソバの性質は非常に強健で、一度植えるとこぼれ種で良く増え、ほったらかしでも育ちます。そのため、初心者でも簡単に栽培できます。

斑入りのヒメツルソバ

白い斑入り葉に白い花を咲かせる『ティホン』

ヒメツルソバの改良品種には、白い斑入り葉に白い花を咲かせる『ティホン』や、ピンクの斑入り葉にピンクの花を咲かせる『セレブピンク』があります。

ヒメツルソバの栽培環境

こぼれ種のヒメツルソバ

こぼれ種から育ったヒメツルソバ

日当たり・置き場所

日当たりと水はけの良い場所が理想的です。

半日陰や明るい日陰でも育ちますが、花は少なくなります。

用土

水はけが良く、適度な保水力がある土が理想的ですが、あまり土質にこだわらなくても育ちます。

市販の草花用培養土を使うか、自作するなら赤玉土小粒6、腐葉土4の配合で大丈夫です。

地植えの場合は、掘り上げた庭土に腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。

ヒメツルソバの育て方

零れ種から育ったヒメツルソバ

11月の庭から

水やり 

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

地植えの場合は、降雨のみで大丈夫です。夏に日照りが続いて、土がカラカラに乾くようなときは水やりをしましょう。

肥料

ヒメツルソバは基本的に肥料を与えなくても良く育ちます。

よほど生育が悪い時のみ、春か秋に緩効性化成肥料を少量与えます。

植え付け・植え替え

最適な時期は春ですが、丈夫なので真夏と真冬を除けばいつでも可能です。

鉢植えの場合は、根が鉢底から出てきたら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

地植えの場合は、植え替えの必要はありません。

ヒメツルソバの花

手入れ   

ヒメツルソバは花がら摘みが不要で、特別な手入れもありません。

増えすぎて望まぬ場所まで広がるようなら、切ったり抜いたりしてください。

夏越し

ヒメツルソバは暑さには強いので特別な対策は不要です。

冬越し

紅葉したヒメツルソバ

12月 紅葉したヒメツルソバ

ヒメツルソバは耐寒温度がマイナス3℃くらいで、寒さにはやや弱い植物です。

軽い霜には耐えますが、何度も霜に当たると地上部は枯れます。地上部が枯れても、根が凍るほどの寒さでなければ、春にはまた芽吹いてきます。完全に枯れてしまったとしても、こぼれ種が翌年以降芽吹くので絶えることはありません。

寒冷地では地植えで冬を越すことは難しいので、鉢上げして凍結の心配がない場所に移動するのがよいでしょう。

病害虫   

ほとんど見られません。

ヒメツルソバの花

増やし方  

ヒメツルソバは、種まき、挿し木、株分けで増やせます。こぼれ種でもよく増えます。

ほふくした茎の節から根を出し、地面に根付き繁殖するので、これを切り離し掘り上げて増やすこともできます。

種まき

ヒメツルソバの種まきの適期は4月中旬から5月(発芽適温は20〜25℃)です。

種をまき、薄く覆土し水やりをして日当たりの良い場所で管理します。

挿し木

ヒメツルソバの挿し木の適期は5〜6月。

茎を5cm程度の長さに切り取り、土に挿す部分の葉を取り除き土に挿します。明るい日陰で水を切らさないように管理します。

土は清潔なものを使いましょう。私は市販の『さし芽・種まきの土』を使っています。

株分け

ヒメツルソバの株分けは真夏と冬を除けばいつでも可能です。

ヒメツルソバのまとめ

満開のヒメツルソバ

  • タデ科の半耐寒性多年草
  • 金平糖のような可愛い花が初夏から晩秋まで咲く(真夏は除く)
  • 這うように広がりグランドカバーにおすすめ
  • 繁殖力が強く、こぼれ種で良く増える
  • 丈夫で初心者でも簡単に育てることができる
  • 霜が降りると地上部は枯れる

最後までご覧いただきありがとうございました。

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