ペニセタム・カーリーローズは、初夏に紫がかったピンク色のふんわりとした穂を立ち上げ、風に揺れて枝垂れる姿がとても魅力的なグラスです。
アジアに自生するオリエンターレを元にした品種で、丈夫さも折り紙つき。耐寒性のある宿根草として、毎年美しい姿を見せてくれます。
暑さや寒さ、乾燥はもちろん、日本の高温多湿の夏にも負けないタフさがあり、ガーデニング初心者でも安心して育てられるのが嬉しいポイント。
ここでは、そんなペニセタム・カーリーローズの魅力と育て方をご紹介します。
もくじ
ペニセタム・カーリーローズの基本情報

7月の庭から
| 学名 | Pennisetum orientale ‘Karley Rose’ |
| 科名・属名 | イネ科・チカラシバ属 |
| 分類 | 多年草(宿根草) |
| 原産地 | 中央アジア |
| 穂の色 | 紫がかったピンク |
| 開花時期 | 初夏〜秋(6月〜10月) |
| 草丈 | 80〜120cm前後(穂の丈も含む) |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 日照 | 日向 |
| 用途 | 庭植え |
ペニセタム・カーリーローズの特徴

7月の庭から
ペニセタム・カーリーローズは初夏になると、長さ10〜15cmの紫がかったピンクの穂を立ち上げ、枝垂れさせる姿が美しいグラスです。
穂は晩秋まで休むことなく次々と立ち上がり、鑑賞期間がとても長く、冬には紅葉と枯れ姿を楽しむことができます。
暑さ、寒さ、乾燥に強く、高温多湿にも耐える丈夫な宿根草で、手がかからないため初心者にも簡単に育てることができます。
大きくなると雨や風で倒れやすいので、定期的に切り戻しで草丈を調整するのがおすすめです。
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ペニセタム・カーリーローズの育て方

9月下旬 古い穂はベージュ色になっている
栽培環境
日当たりと水はけ、風通しの良い場所を好みます。さらに、やや痩せ地で乾燥気味の場所なら、たくさんの穂を立ち上げてくれます。
日照時間が足りないと穂の色が綺麗に出ないので、必ず日当たりの良い場所で育てましょう。西日にも耐えます。
草丈80cm〜120cmになる大型のグラスなので地植え向きです。地植えにすると株のボリュームを存分に楽しめます。
水やり
乾燥気味を好みます。地植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

7月の庭 綺麗な色の新しい穂
肥料
地植えの場合、肥料はほとんど必要ありません。
多肥にすると草丈が伸びて倒れやすくなります。よほど生育が悪い時のみ、春か夏に緩効性化成肥料を与えます。
植え付け・植え替え
適期は春か秋になります。
植え付け:掘り上げた土に腐葉土などを混ぜ込んで、水はけの良い環境を作って植え付けます。
植え替え:大株に育ったものを植え替える時は、草丈を15cmくらいまで切り戻しましょう。

9月下旬の庭 1mを超える高さに育ちました
手入れ
伸びすぎて草姿が乱れてきたら、地際から7〜8cmの高さで切り戻します。しばらくすると再び芽吹き姿が整います。
夏越し
暑さや乾燥、高温多湿にも強いので特別な対策は不要です。
冬越し
耐寒性があるので戸外で冬越しできます。
冬は地上部が枯れるので、春の芽吹きまでに地際で切り戻しておくと、春には新芽が出揃います。寒冷地では、株元を腐葉土かバーク堆肥でマルチングして、凍結対策をしておきましょう。

7月の庭から
病害虫
ほとんど見られません。
増やし方
株分けや種まきで増やせます。
株分け:大株に育ったら、株分けで増やすことができます。掘り上げた株を切り分けて植え付けるだけなので、意外と簡単です。株分けの理想は春、新芽が出てくる頃ですが、春や秋でもOK。その場合は、株を少し短く切り詰めてから分けると、元気に育ちます。
種まき:種まきは3月下旬〜4月に行います。種は花穂にできます。種が熟すと落ちるようになるため、花穂ごと採取し、紙袋に入れ涼しい場所で保管しておきましょう。
我が家での栽培記録

7月の庭から
カーリーローズは大型のグラスで、生長が早く、穂が出ると草丈は120cmほどになります。多少の雨では姿を崩しませんが、株が成長し切ったところに大雨や長雨が続くと、どうしても倒れてしまうことがあります。
そんなときは切り戻しがおすすめです。私はいつも思い切って地際7〜8cmほどでカットしています。しばらくすると再び新芽が伸び、すっきりとした株姿に整い、また美しい穂を楽しむことができます。

我が家のカーリーローズは植えてから4年目。
驚くほど生長が早く、あっという間に大株になります。そのため、何度か株分けをして、友人にもおすそ分けしてきました。ただし、半日陰やジメジメした環境で育てている友人のお庭では、穂が少なく成長もいまひとつ。日当たりが良く、やや乾燥気味の環境が、このグラスにとって最適だということがよく分かります。
まとめ

9月下旬の庭から
- 紫がかったピンク色の美しい穂を咲かせるグラス
- 開花期は初夏から晩秋までと長い
- 大型のグラス(草丈80cm〜120cm)なので地植えむき
- 冬は地上部は枯れる宿根草
- 日当たりと水はけ、風通しの良い場所で、乾燥気味に育てる
- 暑さ寒さ、乾燥、高温多湿にも強く育てやすい
- 初心者にもおすすめ
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