タナセタム・ジャックポットは、初夏になるとマーガレットに似た白い小花を咲かせる多年草。
葉はシルバーグレーで細かい切れ込みが入り、ヨモギに似た香りがあります。
寒さには強いのですが、高温多湿に弱く夏に枯れることが多いです。
そのため多くの地域で一年草扱いされています。
ただ、こぼれ種で増えやすいので、翌年もどこかで花を咲かせてくれるかもしれません。
今回はタナセタム・ジャックポットの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
タナセタム・ジャックポットの基本情報
キク科 ヨモギギク属
宿根草(耐寒性多年草) 冬季落葉種
原産地 ヨーロッパ
学名 Tanacetum niveum
別名 シルバータンジー
花期 5月下旬〜6月
草丈 40〜50cm
葉張り 60cm前後
耐寒性 強い(−25℃前後)
耐暑性 弱い
日照 日向
タナセタム・ジャックポットの特徴
タナセタム・ジャックポットは、初夏になると直径1cmほどのマーガレットに似た白い小花を咲かせる多年草。
葉はシルバーグレーで細かい切れ込みが入り、ヨモギに似た香りがあります。
放任でも良く分枝し、こんもりと茂り、一面に花を咲かせます。
タナセタム・ジャックポットは耐暑性が弱く、高温多湿な環境は苦手です。そのため関東以西では夏越しが難しく、夏には枯れてしまいます。
ですが、こぼれ種で増えやすいので、翌年もどこかで花を咲かせてくれるかもしれません。
タナセタム・ジャックポットの育て方
栽培環境
日当たりと水はけの良い、乾燥気味の土壌を好みます。
さらに西日が当たらない場所なら理想的です。
こんもりと茂りボリュームのある株になるので、鉢植えより地植えがオススメです。
水やり
多湿は苦手なので、やや乾燥気味に管理します。
鉢植えの場合は、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。
地植えの場合は、根付くまでは乾かしすぎないように水やりしますが、根付いてしまえば水やりは不要です。
肥料
植え付け時に緩効性化成肥料を施せば、その後の肥料は不要です。
植え付け
3月から4月と、10月から11月が適期です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきましょう。
手入れ
花がひと通り終わったら、3分の1くらいの丈で切り戻します。
夏越し
高温多湿に弱く、関東以西では夏越しが難しいです。
夏越しに挑戦するならば、花後に草丈3分の1まで切り戻し、鉢植えは半日陰に移動して乾燥気味に管理します。
地植えは移動できないので、あらかじめ午後は日陰になるような場所に植え付けておきましょう。
冬越し
寒さには強いので特別な対策はいりません。
病害虫
気温が高い乾燥した日が続くと、ハダニが発生することがあります。見つけ次第駆除しましょう。
増やし方
種で増やせます。
種まきの適期は9月中旬から10月になります。
こぼれ種でも良く増えます。
タナセタム・ジャックポットの栽培記録
私が住んでいるのは岡山県の山間部。
冬は毎日霜が降り、たまに雪が降ります。夏の最高気温は連日30℃から36℃くらいあります。分かりやすく言うと、冬はけっこう寒くて、夏はすごく暑い・・・って感じでしょうか。
11月下旬にポット苗を購入しました。
お店のラベルでは一年草の表示になっていました。この辺りでは夏越しが難しいですからね〜!
植え付けたのは敷地の西で、昼前から日没まで日が当たる場所。
もちろん西日もガンガン当たります。
冬の間は地上部がほとんどなかったのですが、暖かくなるとグングン成長し、4月中旬にはこんもりと茂りました。
*左のモコモコした植物はブロンズフェンネル。多年草のハーブです。
5月下旬には葉張り60cmほどの大株になり、花が咲き始めました。
そして、6月初旬には一面に花を咲かせました。
この年の6月は雨が降らず、気温が高い日が続きました。そのため6月中旬にはハダニが発生して、株が弱ってきたので処分しました。
我が家では種ができる前に処分したせいか、こぼれ種は出てきていません。
もっと早めにダニを駆除して、種ができるまで残しておけばよかったな・・と少し後悔しています。
まとめ
- 初夏にマーガレットに似た白い小花を咲かせる多年草
- シルバーグレーの葉にはヨモギに似た香りがある
- 放任でもこんもりと茂り、一面に花を咲かせる
- 日当たりと水はけの良い、乾燥気味の環境を好む
- 高温多湿に弱く、関東以西では夏越しが難しい
- こぼれ種でよく増える
最後までご覧いただきありがとうございました。
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