フォックスリータイムは、シソ科イブキジャコウソウ属のハーブ。
新芽に不規則なクリーム色の斑が入る美しいタイムです。這い性なので這うように広がっていきます。
常緑でどんな植物にも合わせやすいので寄せ植えにもおすすめです。
上手に育てるコツは乾燥気味に育てることと、梅雨前の切り戻しです。
今回は、フォックスリータイムの特徴や育て方、夏越しのコツをご紹介します。
もくじ
フォックスリータイムの基本情報
シソ科 イブキジャコウソウ属
低木(亜低木)
原産地 ヨーロッパ南部、地中海沿岸
学名 Thymus pulegioides‘ Foxley’
花色 ピンク
花期 5〜6月(花はあまり咲かない)
草丈 5〜15cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い(高温多湿は苦手)
日照 日向
フォックスリータイムの特徴
葉は?
新芽に不規則なクリーム色の斑が入ります。稀に葉全体がクリーム色の枝が出てくることもあります。晩秋の気温が下がる頃には、このクリーム色の斑がピンク色を帯びて美しく紅葉します。
花は?
花はピンク色ですが、花上がりが良くないので、主に葉を鑑賞する植物と思った方が良いです。
性質は?
高温多湿は苦手で、乾燥気味の環境を好みます。
寒さに強く冬も常緑ですが、地域によっては冬は葉が少なくなったり、葉がなくなることもあります。
用途は?
美しい斑入り葉はどんな植物ともよく馴染み、寄せ植えにおすすめです。這い性なので、ハンギングバスケットやグランドカバーにも向いています。
ただし、成長スピードはあまり早くないので、ちょっとした隙間や花壇の縁取り、通路沿いなどをカバーするのに向いています。広い面積のグランドカバーには向きません。
▼広い面積のグランドカバーに向いているタイム
フォックスリータイムの育て方
栽培環境
日当たり、風通し、水はけの良い土壌を好みます。
ヨーロッパ南部地中海沿岸の乾燥した地域で生育するので、ジメジメした環境ではうまく育ちません。特に夏の高温多湿が苦手で、地植えは夏に半日陰になる、風通しの良い場所が最適です。
水やり
乾燥気味の環境を好むので、水のやり過ぎには注意しましょう。
鉢植えの場合は、用土が乾いてから水やりをしましょう。
地植えの場合は、根付いてしまえば雨だけでほぼ大丈夫です。よほど日照りが続いて乾燥しすぎるときのみ水やりしましょう。
肥料
肥料は控えめにしましょう。
鉢植えの場合は、春と秋に少量の緩効性化成肥料を施します。
地植えの場合は、肥料は必要ありません。
*夏に肥料を与えると株が弱り枯れてしまうことがあります。夏は肥料を与えないでください。
植え付け・植え替え
真夏と真冬以外ならいつでも可能です。
タイムは酸性土壌を嫌います。
鉢植えの場合は、草花用培養土やハーブの土に植え付けます。
地植えの場合は、植え付け10日ほど前に庭土に苦土石灰を混ぜ込んで土を中和しておきます。そこへ腐葉土を混ぜ込み、水はけの良い環境を作って植え付けます。
手入れ
草姿が乱れたときは、好みの長さに切り戻します。混み合った枝は間引くように切り取り、風通しを良くしておきましょう。
フォックスリータイムは調子を崩すと急速に悪化し、また、回復が難しい傾向があります。健康そうに見えても、梅雨前に予防的なケアが必要です。
梅雨前には半分くらいの丈まで切り戻し、混み合ったところは間引くように刈り込みましょう。
夏越し
梅雨前に刈り込んでやると、風通しがよくなり夏越ししやすくなります。
鉢植えは雨がかからない半日陰に移動して、乾燥気味に管理します。
地植えは梅雨前に切り戻して風通しよくしておきましょう。
株が蒸れて葉が落ちてしまったら、傷んだ茎を切り戻して、乾燥気味に管理しましょう。大抵の場合は涼しくなると新しい葉が出てきます。
冬越し
フォックスリータイムは常緑ですが、霜に当たると地上部が傷んだり、枯れることがあります。霜よけをしたり、軒下で管理するのがおすすめです。地植えにするなら、他の植物の下になって霜から守られると理想的です。
草姿が乱れていたら、冬に入る頃に切り戻しておきます。
極寒地では戸外で冬越しできないので、室内の明るい場所に取り込みましょう。
病害虫
ほとんど見られません。
増やし方
株分け、挿し木で増やせます。
株分けは、真夏と真冬を除けばいつでも可能です。
挿し木の適期は、5月〜6月月と9月〜10月です。タイムは発根が良いので挿し木は容易です。
タイムは横へ這った枝の節から地面に根を下ろします。根付いたら、その部分を切り離して土ごと掘り起こし植え替えます。
まとめ
フォックスリータイムの特徴と育て方のコツ
- クリーム色の斑が美しい這い性のタイム
- 主に葉を鑑賞する
- 日当たり、風通し、水はけの良い環境を好む
- 乾燥気味に管理する
- 高温多湿に弱いので、梅雨前に切り戻す
- 肥料は控えめに
- 挿し木、株分けで増やせる
最後までご覧いただきありがとうございました。
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