淡いグリーンの蕾が咲き進むにつれて白い色に変化するビバーナム・スノーボール。
切り花としてもよく流通し、清楚な花姿はウエディングブーケにも人気です。
ビバーナム・スノーボールは丈夫で育てやすい落葉低木ですが、剪定時期には気をつけないと翌年に花が咲かないことも・・・
正しい剪定時期は花後すぐになります。
今回はビバーナム・スノーボールの育て方をご紹介します。
ビバーナム・スノーボールの基本情報
写真AC
スイカズラ科 ガマズミ属
耐寒性/落葉低木
原産地 ヨーロッパ〜北アジア
学名 Viburnum opulus cv.sterile
別名 セイヨウテマリカンボク
花色 グリーン〜白
花期 4〜5月
樹高 3mくらいまで
耐寒性 強い
耐暑性 強い
日照 日向〜半日陰
ビバーナム・スノーボールの特徴

5月の庭
ビバーナム・スノーボールの花は?
アジサイをひと回り小さくしたようなボール状で、蕾の時は淡いグリーンで、咲き進むと白に変わっていきます。
枝は細くしなやかで、開花すると花の重みで枝垂れるように咲きます
切り花としても利用され、清楚な雰囲気はウエディングブーケにも人気があります。
ビバーナム・スノーボールの葉は?
ビバーナム・スノーボールの葉は明るい緑色で、カエデのように切れ込みがある形をしています。
同じ時期によく似た花を咲かせる樹木にオオデマリがあります。
花はよく似ていますが、違いは「葉」にあります。
オオデマリの葉は楕円形で縁がギザギザした形をしています。
ビバーナム・スノーボールの性質は?
ビバーナム・スノーボールは落葉樹で、秋には紅葉し冬は葉を落とします。
成長が早く樹形は自然にまとまり、あまり剪定の必要がないので手がかかりません。
暑さ寒さにも強く丈夫で育てやすい植物です。
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ビバーナム・スノーボールの育て方

5月の庭から
栽培環境
日当たりと水はけの良い環境を好みます。
半日以上日が当たる場所なら半日陰でも栽培できます。
水やり
鉢植えの場合は、乾いたらたっぷりと水やりします。
地植えの場合は、根付いた後は降雨に任せますが、夏場に極端に乾燥するようなら水やりしてください。
肥料
肥料は花後すぐと2月ごろに、固形の油かすか緩効性化成肥料を与えます。

5月のスノーボール 真っ白い花が綺麗
植え付け・植え替え
2〜3月と11月ごろが適期です。
植え付け
土質はあまり選びませんが、水はけの良い土に植えましょう。
ビバーナム・スノーボールは成長が早い植物です。
鉢植えの場合は根鉢より二回り大きな鉢に市販の草花用培養土で植え付けます。
(自分で作る場合は、赤玉土7:腐葉土3の配合土に緩効性化成肥料を混ぜ込みます。)
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土と堆肥をたっぷり混ぜ込み、水はけの良い環境を作って植え付けます。
植え替え
鉢植えは根詰まりしてきたら二回り大きな鉢に植え替えます。
地植えの場合は植え替えの必要はありません。

咲き始めの淡いグリーンの花
剪定
スノーボールは自然と樹形がまとまるので、毎年剪定する必要はありません。
ただしコンパクトに育てたい場合や、樹形が乱れた場合には剪定します。
翌年も花を咲かせるためには、剪定の時期が大切なポイントになります。
剪定の時期は花が終わった直後です。遅くとも7月いっぱいには剪定してください。
夏には翌年の花芽をつけるので、夏以降に剪定すると翌年花が咲かなかったり、少なくなったりしてしまいます。
剪定は古い枝や伸びすぎた枝を間引くように切り取ります。
*この時期を逃して剪定するなら、不要な枝を間引く程度にとどめます。

4月中旬の庭 蕾は緑色をしている
夏越し
暑さに強いので特別な対策はいりません。
冬越し
冬は落葉します。
寒さに強いので特別な対策はいりません。
病害虫
病害虫には強いのですが、サンゴシュハムシが発生することがあります。
サンゴシュハムシは春に幼虫が葉を食べ、初夏には成虫が葉を食い荒らします。
葉が穴だらけになっていたら、サンゴシュハムシかもしれません。
見つけしだい駆除してください。
増やし方
挿し木で増やせます。
挿し木の適期は6月〜7月です。

5月の庭から
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まとめ
- 成長が早く育てやすい落葉低木
- 4月から5月にテマリ状の花を咲かせる
- 蕾は淡い緑色で咲き進むと白に変化する
- 日当たり、水はけの良い環境を好む
- 剪定は花後すぐに行う
- 挿し木で増やせる
最後までご覧いただきありがとうございました。
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