もくじ
ヤブラン(リリオペ)の基本情報
| 学名 | Liriope muscari |
| 別名 | リリオペ |
| 科名・属名 | キジカクシ科 ヤブラン属 |
| 園芸分類 | 多年草(常緑) |
| 原産地 | 東アジア |
ヤブラン(リリオペ)の特徴

9月の庭
ヤブランは日本各地の山林の藪に自生する常緑多年草。
日向から日陰まで場所を選ばず育つ丈夫な植物です。一年を通して姿を変えないため、グランドカバーとしても重宝されます。
緑葉の品種は和風庭園の下草として人気がある一方、黄金葉や斑入りの品種は洋風の庭やシェードガーデンのアクセントとしても活躍し、高い鑑賞価値を誇ります。

黄金葉品種 ヤブラン・ピーディーインゴッド
晩夏から秋にかけて咲く穂状の小さな花は、一般的に青紫色ですが、淡い紫や白い花を咲かせる品種もあります。
花後はつややかな紫黒色の実をつけ、冬の庭を彩るヤブラン。暑さ寒さに強く、病害虫の心配もほとんどないことから、初心者でも安心して育てられるでしょう。
| 開花時期 | 8〜10月 |
| 花色 | 青紫、淡い紫、白 |
| 草丈 | 40cm前後 |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 強い |
| 日照 | 日向〜日陰 |
ヤブラン(リリオペ)の育て方

8月の庭 黄色の斑入り品種
栽培環境
半日陰の場所が最も適していますが、日向〜日陰まで場所を選ばず幅広い環境に適応します。
やや湿った環境を好みますが、根が張れば乾燥にも耐えます。
日向では花がたくさん咲きますが、半日陰の方が葉は美しくなります。
水やり
鉢植え:土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
地植え:根付いてしまえば降る雨だけでほぼ大丈夫です。
肥料
鉢植え:春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
地植え:ほとんど必要ありません。

9月 ヤブランの花
植え付け・植え替え
真夏と真冬を除き、ほぼ一年中植え付け、植え替えできます。
植え付け
土質はあまり選びませんが、水はけが良い土壌が理想的です。
鉢植え:市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
地植え:掘り上げた土に腐葉土や堆肥などを混ぜ込んでおきます。
植え替え
鉢植え:鉢底穴から根がのぞくようになったら、ひと回り大きな鉢に植え替えるか株分けします。
地植え:5〜6年は植えっぱなしで大丈夫です。
手入れ
咲き終わった花がらは花茎の根元から摘み取ります。
実を楽しみたい場合、花がらはそのままにしておいても良いのですが、花の数だけ実がつくわけではありません。
春、新芽が出る前には葉を地際で刈り取っておきましょう。古い葉の整理ができて、きれいな新芽が出そろいます。
葉が傷んで見苦しいときも、地際で刈り取っておけばまた新芽が出てきます。

8月 春に株分けしたヤブランに花が咲きました
夏越し
暑さには強いので夏越し対策は不要です。
冬越し
寒さには強いので冬越し対策は不要です。
春、新芽が出る前(3月初旬)に葉を地際で刈り取っておきましょう。古い葉の整理ができて、きれいな新芽が出そろいます。

4月 ヤブランの新芽
病害虫
特には見られません。
増やし方
春に株分けで増やせます。
3〜5芽くらいずつに分けて、新しい土で植え付けます。
まとめ

- 日向から日陰まで幅広い環境に対応する常緑多年草
- 緑葉、斑入り葉、黄金葉の品種がある
- 晩夏から秋に小さな花を穂状に咲かせる
- 花の色は青紫、淡い紫、白がある
- 暑さ寒さに強く丈夫で育てやすい
- 病害虫はほとんど見られない
- ほぼ一年中草姿が変わらずグランドカバーに最適
ヤブランと間違えやすい植物にミスカンサスがあります。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
ミスカンサス(ミスキャンタス)の特徴や育て方|よく似た植物ヤブランとの違いも解説します。
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