エゴポディウム・バリエガータは、セリ科の非常に丈夫な耐寒性多年草です。
明るいグリーンにクリーム色の斑が入った美しい爽やかなカラーリーフプランツで、暗くなりがちな日陰に植えると、空間全体を明るい雰囲気に演出し、奥行きも出ます。
明るい半日陰を好み、夏の強い直射日光に当たると葉焼けをおこすため、シェードガーデンの寄せ植えやグランドカバー、樹木の下草に最適な植物です。
この記事では、エゴポディウム・バリエガータの特徴や育て方を詳しくご紹介します。
もくじ
エゴポディウム・バリエガータ の基本情報

4月の庭
| 学名 | Aegopodium podagraria ‘variegata’ |
| 科名・属名 | シソ科・エゴポディウム属 |
| 分類 | 耐寒性/多年草(冬期落葉種) |
| 原産地 | ヨーロッパ |
| 花色 | 白 |
| 開花時期 | 5月〜7月 |
| 草丈 | 30cm前後 |
| 耐寒性 | 強い(マイナス10℃程度) |
| 耐暑性 | 普通 |
| 日照 | 明るい半日陰 |
エゴポディウム・バリエガータ の特徴

5月の庭
明るい斑入り葉が美しい
明るいグリーンにクリーム色の斑が爽やかな耐寒性多年草。冬は地上部を枯らして越冬します。
春の芽吹きの葉は斑が入らない緑葉ですが、成長するにつれて班入り葉になります。
初夏に花を咲かせる
初夏に、清楚なホワイトレースフラワーに似た白い花を咲かせます。
しかし、花上がりは良いほうではないため、基本的には斑入り葉を楽しむ植物として捉えましょう。ちなみに、我が家でも毎年花が咲くわけではありません。

日陰や半日陰を明るくしてくれる
シェードガーデンにおすすめ
湿った環境を好み、強い日差しが苦手なので、シェードガーデンの寄せ植えやハンギングバスケット、グランドカバーや樹木の下草に最適です。斑入り葉は日陰を明るくしてくれ、奥行きも出て日陰のスペースが広くなったように感じます。
逆に、乾燥と夏の直射日光は苦手で、日向の環境では夏は葉がなくなることがあります。
強健でよく増える
性質は強健で、地下茎でよく増え、どんどん広がります。
乾燥と強い日差し以外には弱点がなく、環境が合えば広範囲に広がっていくので注意が必要なほどです。
葉が汚くなったり草姿が乱れた時は、地際で刈り込めば何度でもリセットできます。病気や害虫もほとんど見られません。
乾燥と夏の日差しさえ気をつければ、放っておいても育ちます。
エゴポディウム・バリエガータの育て方

可憐な白い花
栽培環境
年間の最適な環境
エゴポディウムは、年間を通して明るい半日陰で、適度な湿り気がある場所が最適です。強い日差しを避けることで、斑入りの葉を美しい状態に保てます。
夏場の注意点
エゴポディウムは夏の暑さや乾燥によって株が弱りやすく、加えて強い日差しに当たると葉焼けを起こすため、夏場は日陰になる場所で育てましょう。
水やり
エゴポディウムは乾燥に弱く、水切れを起こすと生育が止まり、葉の色が変色するなど見た目が損なわれます。水切れさせないよう注意が必要です。
鉢植えの場合:用土の表面が乾いてきたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをしましょう。特に夏場など乾燥しやすい時期は、水切れにご注意ください。
地植えの場合:基本的に降雨に任せますが、土が乾燥しすぎるようであれば水やりをしましょう。
* 水やりで迷った時のヒント
エゴポディウムは湿った環境に非常に強い植物です。水やりの頻度に迷った際は「少し多めかな」と思う程度で水やりをしても大丈夫です。水切れを避けることを優先しましょう。

5月の庭から
肥料
肥料はほぼ不要です。
植え付け・植え替え
適期
エゴポディウムの植え付け・植え替えの適期は、3~5月と9~10月頃の春と秋です。
用土・環境
鉢植えの場合:市販の草花用培養土で十分に育ちます。水はけを良くするため、鉢底には鉢底石を敷きましょう。
地植えの場合:特に土を選びませんが、より元気に育てるために土壌改良をおすすめします。植え付け場所に、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を混ぜて、エゴポディウムの生育に適した水はけと水持ちの良い環境を作りましょう。
手入れ
花が終わったら
見た目を整えるため、花が終わったら、花茎を根元から切り取りましょう。
葉の刈り込み
葉が伸びすぎたり、日差しで焼けて茶色くなってしまった場合は、思い切って株元で刈り取ります。
エゴポディウムは非常に生命力が強く、葉をすべて刈り込んでも問題ありません。季節を問わず刈り取って大丈夫です。
刈り込むことで、古い葉が一掃され、きれいな新しい葉が再生します。

夏越し
エゴポディウムは暑さに弱いわけではありませんが、夏の強い直射日光に当たると、葉が葉焼けを起こし、茶色く変色して見た目が大きく損なわれてしまいます。
夏をきれいな葉で乗り切るためには、以下の点に注意して管理しましょう。
置き場所
一年を通して明るい半日陰で育てましょう。特に夏は、強い日差しに当てないことが重要です。
夏の水やり
鉢植えの場合:鉢植えは日陰に移動し、水切れを起こさないよう注意しましょう。夏は乾燥しやすいので、朝夕に土の状態を確認してください。
地植えの場合:地植えは基本的に水やりは不要ですが、土が乾燥しすぎるようであれば、涼しい時間帯に水やりをしましょう。

冬越し
耐寒性について
エゴポディウムは寒さに非常に強い植物です。特別な防寒対策をしなくても、一般的な日本の冬であれば屋外で越冬が可能です。
冬の姿と春の再生
冬の様子: 冬になると、エゴポディウムは地上部の葉をすべて落として休眠します。これは枯れたわけではなく、春に備えてエネルギーを蓄えている状態です。
春の葉の変化:春になると勢いよく新しい葉が芽吹きます。この芽吹いた直後の葉は一時的に緑色ですが、心配いりません。成長とともに徐々に元のきれいな斑入り葉に変化していきます。
冬の水やり
鉢植えの場合:休眠期は成長が止まるため、水はほとんど必要ありません。ただし、土が極端に乾燥するのを避けるため、土の様子を見ながら月に数回程度、時々水やりをしましょう。
地植えの場合:基本的に水やりは不要です。自然に降る雨だけで十分です。

5月の庭
病害虫
エゴポディウムに、病気や害虫はほとんど見られません。
増やし方
エゴポディウムは、株分けで手軽に増やすことができます。
作業の適期
作業の適期は、3~5月(春)と9~10月(秋)です。植物に負担が少ない、生育が安定している時期を選びましょう。
増やし方の手順
1・株を掘り上げる:増やしたい株の周りの土を崩し、根を傷つけないように注意して株全体を掘り上げます。
2・株を分ける:掘り上げた株を、手で丁寧に割っていきます。
*ポイント :一つの塊に、新しい芽(新芽)と十分な根がついている状態を目安に分割すると、植え付け後の成功率が高まります。
3・植え付け:分割した株を、元の場所や別の場所に植え付けます。
4・植え付け後の管理:植え付け直後は、根が土に馴染むまでたっぷりと水を与えて管理しましょう。
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まとめ

- 明るい斑入り葉が美しい
- 初夏にレースフラワーのような白い花を咲かせる
- 花上がりはあまり良くない
- シェードガーデンに最適
- 性質は強健で地下茎でよく増える
- 乾燥と強い日差しに気をつければ育てるのは簡単
- 葉が傷んだら刈り取ってリセットできる
- 初心者にもおすすめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
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