カラミンサ・ネペタは暑さ寒さに強く、育てやすい多年草のハーブ。
初夏から晩秋まで白い小花を溢れるように咲かせます。
爽やかな葉茎の香りも魅力的です。
この記事ではカラミンサ・ネペタの特徴や育て方を紹介します。
もくじ
カラミンサ・ネペタの基本情報

7月の庭 ツルバキア・シルバーレースと
シソ科 トウバナ属
耐寒性多年草 冬季半常緑〜落葉
原産地 ヨーロッパ
学名 Calamintha nepet
別名 カラミンサ ネペトイデス、
カラミンサ ネペタ 、カラミント
花色 白
花期 5月中旬〜11月中旬
草丈 20cm〜50cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い
日照 日向〜半日陰
カラミンサ・ネペタの特徴

7月の庭から
ハーブの一種で葉茎にはミントに似た爽やかな香りがあります。
丈夫で真夏の暑さにも負けず、長期間白い小花を穂状にフワフワと咲かせます。
白い小花はどんな花とも相性がよく、色々なシーンで活躍してくれます。花束でいえばかすみ草のような存在です。
群生させても爽やかな印象で、夏の庭には欠かせません。
晩秋の気温が下がる頃には、花色が薄紫に変化します。
宿根草なので一度植えると毎年花を咲かせてくれるのも嬉しい。
育てやすいので初心者にもおすすめです。

11月下旬の庭から
|
カラミンサ・ネペタの育て方

8月の庭から
栽培環境
日向〜半日陰で、水はけの良い土壌を好みます。
(土壌適応範囲は広く、よほど水はけが悪くないかぎり育ちます)
半日陰でも育ちますが、日向の方が花上がりは良いです。
水やり
鉢植えの場合は、用土が乾き始めたらたっぷりと水やりしてください。
庭植えの場合は、根が張ればほぼ降雨のみで大丈夫です。
夏場にしおれるほど乾燥するような時は水やりします。
乾燥に弱いという情報を目にしますが、根付いてしまえば乾燥には強いです。
*カラミンサの他の品種には乾燥にやや弱いものがあります。
肥料
春と秋に緩効性化成肥料を置き肥します。
開花期の間に剪定した時も、緩効性化成肥料を置き肥してください。

8月下旬の庭 中央の白い小花がカラミンサ・ネペタ
植え付け・植え替え
植え付け
適期は3〜4月と、9月中旬〜11月中旬です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に植え付けます。
庭植えの場合は、庭土に堆肥と腐葉土を混ぜ込んで、水はけの良い土壌を作って植え付けます。
植え付け後、根付くまでは乾燥させないように水やりしてください。
植え替え
適期は3〜4月と、9月中旬〜11月中旬です。
鉢植えで冬を越した場合は春に植え替えます。
この時に株分けするか、ひと回り大きな鉢に植え替えます。
庭植えの場合は植え替えの必要はありません。
手入れ
花がら摘みをしなくても花は咲き続けますが、そのままだと花も少なくなり草姿も乱れてきます。
そこで、ひと通り咲いて散り始めたら、地際10cmくらいの高さで切り戻し、肥料を与えます。
切り戻すことで脇芽が伸びて、また綺麗な姿でたくさんの花を咲かせます。
この作業の繰り返しで、冬まで花を楽しむことができます。
*真夏の切り戻しは避けてください。
夏越し
暑さには強く特別な対策はいりません。
茂り過ぎて風通しが悪いようなら、少し枝を間引いてください。
冬越し
花が終わる12月頃には地際5cmくらいの高さで切り戻します。
耐寒性は強いですが、株元を腐葉土でマルチングしておくと根が傷みません。

夏の庭から
病害虫
病害虫の発生はほとんどありません。
増やし方
株分け・挿し木・種まきで増やせます。
環境が合えばこぼれ種でも増えます。
株分け
適期は3〜4月の芽が動き出した頃になります。
挿し木
適期は5〜6月と、9月中旬〜11月中旬です。
カラミンサは発根しやすいので、挿し木で簡単に増やせます。
挿し木の適期ではないのですが、3月下旬に挿し木をしてみました。
管理している場所は屋外の軒下です。
最低気温が2度くらいの日が何回かありましたが、問題ありませんでした。
いい感じに発根しています。
ほんとに丈夫です。
*その後も順調に成長して、地植えにして大きな株に育ちました。
種まき
種まきの適期は春です。(発芽温度は20度前後)
春にまいた種は7月ごろから花を咲かせ始めます。

9月
カラミンサの他の品種
カラミンサ・グランディフローラ
|
ピンク色の花を咲かせる品種ですが、流通量はかなり少ないです。
この品種の特徴は葉も花も大きいこと。
花期は5〜7月と短かく、草丈は30cm程度です。
カラミンサ・グランディフローラ・バリエガータ
グランディフローラの斑入り品種でピンク色の花を咲かせます。
花期は5〜7月で。草丈15〜25cmです。
時々ホームセンターなどでも見かけますが、多湿にも乾燥にも弱く育てにくい品種です。
カラミンサ・ネペタ・マーベレッテブルー
|
ピンクがかった紫色の花を咲かせる品種です。
花期は6〜11月。草丈20〜30cm。
マーベレッテブルーは過湿と水切れに弱く、あまり丈夫ではありません。
こぼれ種はとても良く発芽し、環境が合えばどんどん増えていきます。
枝が立ち枯れることがありますが、根元から切ってしまえば他の枝に影響は出ません。
カラミンサ・ネペタのまとめ
- 白い小花が長期間咲き続ける
- 夏の暑さにも負けず花を咲かせる
- どんな植物とも相性が良い
- 切り戻すことで繰り返したくさんの花を咲かせる
- 丈夫で初心者にも育てやすい
カラミンサ・ネペタは花束でいえばかすみ草のような存在。
どんな花とも合わせやすいので、庭のあちこちに植えたくなります。
育てやすいし本当におすすめです!
最後までご覧頂きありがとうございました。
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。