セラスチュームの特徴や育て方|上手に育てるポイントは?【常緑多年草】

セラスチュームの花

セラスチュームはナデシコ科の多年草。

ほふくする銀白色(シルバーリーフ)の葉に、可愛い白い花を咲かせます。

シルバーリーフは緑葉や銅葉の植物と相性が良く、庭や寄せ植えに取り入れると、全体を引き締めたり、明るさを加えたりするアクセントになります。

ほふくして横へ広がるので吊り鉢やロックガーデンにも最適です。

上手に育てるポイントは栽培環境と水やり。

セラスチュームは日向の水はけと風通しの良い環境を好みます。ジメジメした場所ではうまく育ちません。

乾燥気味を好むので、土がしっかり乾いてから水やりすることも大切です。

今回はセラスチュームの特徴や育て方をご紹介します。

セラスチュームの基本情報

セラスチュームの花

科・属 ナデシコ科・ミミナグサ属
分類・形態 草花・多年草(常緑)
原産地 ヨーロッパ
学名 Cerastium
別名 ナツユキソウ、スノーインサマー
花色
花期 4〜6月
草丈 15〜20cm
葉張り 30〜50cm
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
日照 日向(夏場は半日陰)

セラスチュームの特徴

白いセラスチュームの花

5月 花壇で咲くセラスチューム

セラスチュームはナデシコ科の多年草。

春から初夏にかけて花径1.5〜2cmの白い花を咲かせます。

細長い葉は、細かい毛が密生しているシルバーリーフで、ほふくして横へ広がります。

セラスチュームは乾燥気味の環境を好むので、吊り鉢や花壇の縁取り、ロックガーデンにも最適です。また、常緑のシルバーリーフは寄せ植えにも人気があります。

セラスチュームは寒さには非常に強いのですが、高温多湿には弱く、暖地では一年草として扱うことが多いです。

セラスチュームの育て方

セラスチュームの花

吊り鉢に植えたセラスチューム

栽培環境

セラスチュームは日当たりと水はけ、風通しの良い、乾燥気味の環境を好みます。

高温多湿と雨は苦手です。

雨が当たらない環境が理想ですが、地植えでも水はけや風通しに気をつければ十分育ちます。

暑さは苦手なので、夏は半日陰になるような場所が理想的です。

水やり

セラスチュームは乾燥気味に管理しましょう。

鉢植えの場合は、土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

地植えの場合は、根付いてしまえばほぼ降雨だけで大丈夫です。

肥料

セラスチュームは痩せ地でも育つので、肥料はあまり必要としません。

鉢植えの場合は、春と秋に少量の緩効性化成肥料を与えます。

地植えの場合は、植え付け時に緩効性化成肥料を施しておけば、その後の肥料はいりません。

セラスチュームの花

5月 セラスチュームの花

植え付け・植え替え

植え付け

適期は春(2〜4月)と秋(10〜11月)です。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土にパーライトを1割ほど混ぜ込んだ用土を使いましょう。ハーブの培養土でも構いません。

地植えの場合は、掘り上げた庭土に腐葉土をたっぷりと混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として少量の緩効性化成肥料を施しておきます。

植え替え

適期は秋(10〜11月)です。

鉢植えは根詰まりしやすいので、1年に1度は植え替えます。ひと回り大きな鉢に植え替えるか、株分けをしましょう。

地植えは植え替えの必要はありませんが、植え替えたいならこの時期に植え替えます。

ポイント!

地植えの大株になったセラスチュームを植え替えるときは、地上部(葉や茎)を切り戻しておきましょう。

掘り上げるときにはどうしても根が切れてしまいます。根が切れた分だけ地上部も切り戻し、根と地上部のバランスを保ちましょう。

少なくなった根に対して地上部のボリュームが変わらなければ、水分の供給が追いつかず萎れてしまいます。

ただし、真夏の切り戻しは避けましょう。

手入れ

花がら摘みの必要はありません。

ひと通り花が咲き終わったら切り戻しておくと夏越ししやすくなります。

種取りするときは鞘が黄色くなるまで待って採取します。

ポイント!

セラスチュームは下葉が枯れて見苦しくなることが多いです。そんなときは短く切り戻しておくと、株元から新芽が出てまた綺麗に茂ります。

夏越し

夏の暑さは苦手で、暖地では夏越しが難しく一年草扱いになることも多いです。

鉢植えは夏は半日陰で育てましょう。

地植えの場合は、あらかじめ夏は半日陰になるような場所に植えるか、遮光すると良いです。

冬越し

耐寒性は非常に強く、特別な防寒対策はいりません。

セラスチュームの花

4月の庭で咲くセラスチュームの白い花

病害虫

セラスチュームは病気はほとんど発生しません。

害虫はたまにハモグリバエの被害に遭うことがあります。被害が広がらないうちに、ハモグリバエがいる葉を取り除くなどして対処しましょう。

増やし方

セラスチュームは株分けや種まき、挿し木で増やすことができます。

株分け

適期は秋(10〜11月)です。株分けするときは、地上部(葉や茎)を3分の1くらいの丈に切り戻しましょう。

種まき

適期は秋(9月中旬〜10月中旬)です。肥料分の含まれていない清潔な土に種を蒔いて、本葉が3〜4枚になったらポリポット(2.5号か3号)に植え替えます。

挿し木

適期は5〜6月と9〜10月です。

伸びた茎を7〜8cmに切ったものを使いましょう。明るい日陰で水を切らさないように管理しますが、水やりするときは葉にかけずに底面から吸水させた方が良いです。

 

挿し木や種まきには肥料分の含まれていない清潔な土を使いましょう。

▼市販の『さし芽・種まきの土』が手軽に使えるのでおすすめです。

セラスチュームのまとめ

白いセラスチュームの花

  • ナデシコ科の常緑多年草
  • 春から初夏に白い小花を咲かせる
  • 葉は銀白色でほふくする
  • 日当たりと水はけ、風通しの良い場所で乾燥気味に育てる
  • 花壇の縁取りやロックガーデン、吊り鉢、寄せ植えに最適
  • 寒さには強いが、夏の暑さ(高温多湿)に弱い
  • 暖地では夏越しが難しく一年草扱いになることも多い
  • 病害虫はほとんど見られない
  • 株分け・種まき・挿し木で増やせる

最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事が少しでもお役に立てると嬉しいです。

*「Amazon」のアソシエイトとして、「ゆるっとガーデニング 」は適格販売により収入を得ています。