ワスレナグサは、ムラサキ科ワスレナグサ属の一年草。春を代表する花のひとつで、可憐な雰囲気が昔からガーデナーに愛されてきました。
本来は多年草ですが、高温多湿の気候に弱く日本では夏越しできないので、一年草として分類されています。
花色はブルーが最もポピュラーですが、ピンクや白もあります。
今回はワスレナグサの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
ワスレナグサの基本情報
ムラサキ科 ワスレナグサ属
一年草扱い(寒冷地では多年草)
原産地 ヨーロッパ
学名 Myosotis
花色 ブルー、ピンク、白
花期 3〜6月初旬
草丈 15〜40cm
葉張り 25cmくらい
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
日照 日向
ワスレナグサの特徴
可憐な花が魅力
早春から初夏まで、細い花茎の先端に小さな花を次々と咲かせます。花は伸びた茎を下から上へと咲き進み、長期間楽しめます。花色はブルーの他にピンクや白もあります。
高温多湿に弱い
日本の高温多湿の気候に弱く、冷涼地以外では夏越しできません。そのため秋に種をまいて春に開花する「秋まき一年草」として扱われます。
株がカビやすい
ワスレナグサは湿気が多いと株元にカビが生えます。カビを放っておくと株全体に広がり、最悪の場合枯れてしまうので、水やりや風通しには気をつけましょう。
ワスレナグサの育て方
栽培環境
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
乾燥には弱いので、水はけと水持ちの良い土壌で育てましょう。
水やり
ワスレナグサは適湿を好みます。
乾燥は苦手で、水が切れると葉先が茶色くなって傷みます。
鉢植えの水やり
土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水やりをします。その際は、葉に水がかからないように気をつけましょう。
ワスレナグサの葉には細かい毛が生えていて、濡れると乾きにくく、これが原因で株の中がカビてしまうことがよくあります。
地植えの水やり
根付いた後は降雨に任せますが、しおれるほど乾くときには水やりしてください。
肥料
元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んだら、その後の肥料は様子を見ながら控えめに与えましょう。
肥料を与えすぎると葉ばかりが繁って花上がりが悪くなります。
植え付け
3月頃と10月頃が植え付け適期です。
移植を嫌う植物なので、植え付けるときは根鉢を崩さないようにしましょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込んで水はけと水持ちの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込みます。
*秋に植え付けるときは、涼しくなったら早めに植え付けて冬までにしっかりと根を張らせましょう。
手入れ
花がらや傷んだ葉はこまめに取り除いて、風通し良く育てましょう。
ワスレナグサは多湿を嫌います。株の中が蒸れるとカビが生えやすいので注意しましょう。
夏越し
高温多湿の気候に弱く、冷涼地以外での夏越しは難しいです。
夏越しに挑戦するなら、鉢植えで梅雨前には半分くらいの丈に切り戻し、日陰の風通しの良い場所で管理します。
冬越し
寒さには強いので対策なしで冬越しできます。
鉢植えは日当たりの良い軒先に移動しておくと傷みが少なくてすみます。
強い霜が降りる地域では、地植えの株は株元をバーク堆肥で覆って霜対策をしておきましょう。夜間は防寒のために不織布をかけるとさらに良いでしょう。
病害虫
灰色カビ病
ワスレナグサは灰色カビ病が発生しやすい植物です。
灰色カビ病を予防するには次の3つに注意しましょう。
- 風通しの良い環境で育てる
- 傷んだ葉や花がらは早めに摘み取る
- 水やりは葉に水がかからないように気をつける
害虫
暖かくなってくるとアブラムシが発生しやすいです。見つけ次第駆除しましょう。
増やし方
種まき、こぼれ種で増やせます。
種まき
9月中旬から10月が適期です。発芽温度は15℃〜20℃です。
ワスレナグサは移植を嫌うので、種は花壇や鉢、ポットなどに直播きします。
こぼれ種
環境が合えば、こぼれ種が発芽して増えます。
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まとめ
- 早春から初夏に可憐な花を咲かせる一年草
- 日当たりと風通しの良い環境を好む
- 水はけと水持ちの良い土で、水切れさせないように育てる
- 寒さに強いが強い霜は苦手
- 暑さには弱く冷涼地以外では夏越しはできない
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