冬が近づくと気になるのが植物の冬越し。
植物は寒さに強いものもあれば弱いものもあります。冬を乗り越え来年も綺麗に花を咲かせるには、植物に合った防寒対策をする必要があります。
今回は植物の冬越し・寒さ対策・水やり・作業のポイントをご紹介します。
もくじ
植物の耐寒性を確認しよう
まずは自分が育てている植物の耐寒性を調べましょう。
植物は種類によって耐寒性に差があります。それによって冬越しの対策が違います。
植物ラベルの裏に「耐寒温度5度」「半耐寒性」などと書いてあるので確認しましょう。
耐寒温度の記載がなかったり、ラベルがない場合は植物の名前で検索してみましょう。
*耐寒温度とは・・・植物が生育していくのに必要な最低限の温度のこと。
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植物は3つに分類される
7度〜10度以上の温度が必要で、関東地方では戸外で冬越しできない。
耐寒性植物(耐寒性がある)
0度以下の温度に耐え、関東地方では特に対策をしなくても戸外で冬越しできる。
半耐寒性植物(中間的な植物)
0度前後の温度に耐え、関東地方以西で防寒対策をすれば戸外で冬越しできる。
植物の耐寒性に合わせた冬越し対策をしよう
ここにあげる対策は関東地方を基準にしています。
お住まいの地域の気候や気温に合わせて臨機応変に対策をしてくださいね。
非耐寒性の植物
寒さに弱いので屋外では越冬しできません。
鉢植えの植物は、室内の日当たりの良い暖かい場所に取り込みます。
地植えの植物は、鉢に植え替えてから室内に取り込みましょう。
いずれの場合も切り戻しておくと場所を取らず管理も楽です。
*夜間の窓辺は冷え込むので、夜間は窓から離れた所に移動させましょう。エアコンの風が当たるような場所は避けましょう。
半耐寒性の植物
やや寒さに弱いので、防寒対策が必要です。
鉢植えの植物は、日当たりの良い軒下に移動し夜間は不織布をかけます。
地植えの植物は、株元をバーク堆肥で覆い夜間は不織布をかけます。
不織布の代わりに段ボールや空の鉢を被せておくのも防寒対策になりますよ。
場所があればコンパクトなビニールハウスを利用するのもおすすめです。
耐寒性の植物
寒さに強いので屋外で冬越しできます。
鉢植えの植物は、日当たりの良い軒下に移動させます。
地植えの植物は、株元をバーク堆肥で覆って、霜で根や新芽が傷むのを防ぎます。
*耐寒性の植物も地域や環境によっては、さらに対策が必要な場合があります。
冬の水やり
水やりのポイントは2つだけ!
水やりの頻度を減らす
冬は生育が緩慢になっているので、多くの水を必要としません。
屋外で管理している鉢植えは、水やりの頻度を減らして乾燥気味に管理します。
土の表面が乾いていても葉が萎れていなければ、もう1日待ってから水やりするくらいで大丈夫です。
ただし、水を与える時は鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてくださいね。
水やりの頻度は環境や植物によって差がありますが、週に1回程度になることが多いです。
地植えの植物に水やりは必要ありません。
水やりは午前中に終わらせる
遅い時間に水やりすると夜間の凍結の原因となるので、水やりは午前中に終わらせましょう。
冬の作業
宿根草の切り戻し
地上部が枯れた宿根草は、冬芽を残して地際で切り戻します。
グラス植物はこの時期に切り戻すか、そのままで枯れ姿を楽しむのもオススメです。その場合、芽吹きまでに(2月下旬から3月初旬)地際で切り戻します。
マルチング
霜が降りる地域では、植物の株元をバーク堆肥でマルチングして、根や新芽が傷むのを防ぎます。
必要に応じて夜間は不織布をかけて植物を保護します。
施肥
冬の間は草花に肥料はいりませんが、庭木には寒肥を与えます。
寒肥にはゆっくりと効く有機肥料がおすすめです。有機肥料の代表的なものに油カスや鶏糞があります。
剪定
冬は落葉樹の剪定の適期です。混み合った枝などを剪定します。
すでに翌年の花芽がついている樹木は、花芽を切ると花が咲かなくなったり少なくなるので、不要な枝を取り除く程度にしておきます。
我が家の冬越し対策
- 鉢植えは日当たりの良い軒下に移動し、夜間は不織布をかけます。
- 地植えの植物は必要に応じて不織布をかけます。
- 寒波が来た時や強風が吹く時は、昼間も不織布をかけたままにしておきます。
我が家の冬は、ほぼ毎日最低気温が氷点下で、寒波が来るとマイナス9度くらいまで下がることもあります。
雪はたまに降りますが、積もるほどではありません。
12月に入ると霜が降りはじめ、1月〜2月は強い霜で軒下の鉢植えが凍ることもあります。
昨年は凍った鉢の土が何日も溶けないことがありました。
(こんな時は自然に溶けるのを待ちます。天気が良ければ、鉢をお日様に当てると早く溶けます。)
夜間はこんなふうに不織布をかけています。
不織布の端はレンガや空の鉢で押さえています。
植物に鉢をかぶせて防寒しているところもあります。
寒さに強い植物は株元をバーク堆肥で覆うのみで不織布はかけません。
霜が降りない日や昼間は不織布をめくって片側に寄せています。
冬も地上部がある植物は、100均の鉢スタンドを置いて、その上から不織布をかけます。
こうすると植物が不織布で潰れません。
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不織布
不織布は化学繊維を布状に加工したもので、通気性に優れ光や水分を通しますが、霜や寒風を防いでくれます。
好みの大きさにカットでき、柔らかくて軽く扱いやすいので防寒対策におすすめです。
我が家では大量に必要なのでロール状の幅の広い不織布を使っています。
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少量で良いなら100均の不織布もオススメです。
100均の不織布には薄いものもあるので、心配なら二重掛けにすると良いです。
植物は種類によって耐寒温度が大きく異なります。
耐寒性が強いものを選べば対策なしで越冬できますが、そうでない植物は何かしらの対策を取る必要があります。
冬の気候は地域によって大きな差があるので、お住まいの環境に合わせて対策をとってくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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