葉や茎に爽やかな芳香があるローズマリー。
『その名前を知らない人はいないのでは・・』と思うほどポピュラーなハーブですよね。ポピュラーになりすぎて売れないのか、最近は園芸店であまり見かけなくなったような気さえします。
でも、ローズマリーはとても丈夫で初心者にも育てやすい低木です。ぜひ植えて欲しいおすすめのハーブです。
この記事では、これから植えたい方や、上手く育っていないという方に向けて、ローズマリーの特徴や育て方をご紹介したいと思います。
もくじ
ローズマリーの基本情報
分類 | 常緑低木 |
科 | シソ科 |
属 | マンネンロウ属 |
学名 | Rosmarinus officinalis |
花色 | 白、ピンク、青、淡い紫 |
花期 | 11〜5月(ほふく性の品種は夏に咲くものもある) |
樹高 | 30〜200cm |
耐寒性 | 強い(マイナス5℃〜マイナス15℃) |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向 |
ローズマリーの特徴
乾燥に強く丈夫
日光や強風に強く、乾き気味を好みます。西日が当たるような場所でも育ちます。
香りが強く料理に使える
葉と茎に爽やかな芳香があります。この香りはかなり強く、消臭、抗菌、抗酸化作用があり、肉や魚の臭い消し、香り付けにも利用できます。
また、ローズマリーの香りには集中力を高めたり、気分を前向きにしてくれる効果があります。
3種類の樹形がある
ローズマリーには、立ち性、ほふく性、その中間の半木立性があります。
立ち性の特徴
目隠しや垣根などにも使える立ち性は、2m近くなる品種もあります。
しかし、あまり大きくしない方がおすすめです。大きくすると木質化した根元が目立ってきて、見た目が悪くなってしまいます。こまめな剪定で樹高80cmくらいまでで抑えるのが理想です。
ほふく性の特徴
横に這って垂れ下がるタイプで、樹高は30cm前後になります。
高さのある花壇の縁や斜面から枝垂れさせると素敵です。グラウンドカバーにも使えます。
半木立性の特徴
立ち性とほふく性の中間の樹形です。
程よい高さと広がりが色々なシーンで使いやすい品種です。
ローズマリーの育て方
栽培環境
日当たりと水はけの良い環境を好みます。さらに風通しが良ければ理想的です。
アルカリ性〜弱酸性の土を好みます。
水やり
乾燥気味を好み、多湿を嫌います。
鉢植えの場合は、用土がしっかり乾いてから水やりをしましょう。鉢の中がいつも湿っていると根腐れしてしまいます。
地植えの場合は、根付いた後はほぼ水やりは不要です。
肥料
痩せ地でも育つので、肥料はあまり必要としません。
鉢植えでは、春と秋に緩効性化成肥料を置き肥します。
地植えでは、植え付け時に元肥を入れたら、その後の肥料は不要です。
植え付け
植え付けの適期は3〜5月と9〜10月です。
ローズマリーは強健で比較的どのような 用土にも対応できますが、用土の過湿は花つきを悪くするので、乾きやすい用土が向きます。
鉢植えの場合は、市販のハーブの培養土がおすすめです。
地植えの場合は、深さ30cmくらいの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や小粒の軽石を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を施します。ローズマリーは酸性土壌を嫌うため、庭土が酸性に傾いている場合は有機石灰などで酸度調整をしましょう。
植え替え
植え替えの適期は3〜5月と9〜10月です。
ローズマリーは生育が早い植物です。鉢植えは根詰まりしやすいので、1〜2年に一度はひと回り大きな鉢に植え替えます。
地植えは植え替えは不要です。
*地植えの株は、植え付けてから2〜3年以内なら植え替えもできます。植え替え時には樹高を半分くらいに切り戻して、なるべく根を切らないように大きく掘り起こして植え替えましょう。
私はこの方法で何株も植え替えをしました。地植えのローズマリーを植え替えたい時はこの方法を試してみてください。
剪定
ローズマリーの剪定で一番気を付けたいのは、木質化した枝です。
ローズマリーは時間が経つと根元が木質化して、葉のない硬い幹になってきます。この木質化した所からは新しい芽が出ません。
大きくなりすぎたからと、全体を葉がない所まで切り戻してしまうと、新しい芽が出ずにそのまま枯れてしまうことがあります。
葉がしっかりある状態で高さを抑えられるように、こまめに切り戻しをしながら育てましょう。半年に一回は収穫を兼ねて枝先を切り戻すことをお勧めします。
真夏と真冬は大きく剪定することは避けてくださいね。
夏越し
暑さには強いのですが過湿は苦手なので、梅雨入り前に混み合った枝を透かすように剪定して、風通しを良くしておきます。
冬越し
耐寒性は強く寒冷地以外では戸外で越冬します。
品種によって耐寒温度に差があるので、植えたい品種の耐寒温度を調べておくと良いでしょう。
増やし方
挿し木、とり木で増やせます。種まきも出来ますが発芽率が良くないのでおすすめしません。
挿し木の適期は5〜6月か9月ごろです。
とり木の方法は、枝垂れた枝を太い針金のようなもので地面に固定して、発根したら親株から切り離し、掘り上げて移植します。
*とり木は、ほふく性と半木立性の品種のみ有効の増やし方になります。
病害虫
ほとんど見られません。
まとめ
- 日当たりと水はけの良い環境で乾燥気味に育てる
- 梅雨前に混み合った枝を剪定し、風通しを良くしておく
- 剪定する時は必ず葉がついた部分を残す
私はオーブンで肉や魚を焼く時に、ローズマリーの枝を乗せて一緒に焼きます。ローズマリーの香りで肉や魚の臭みが消えて、香ばしい良い香りが食欲をそそります。根菜もローズマリーの枝を添えて焼くと、香り付けになります。この香りのおかげで、自分が料理上手になったような気がするから不思議です。とても簡単なのでぜひ試してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
*「Amazon」のアソシエイトとして、「ゆるっとガーデニング 」は適格販売により収入を得ています。
[…] ローズマリーの育て方|剪定で気を付けたいこと! […]