パンダスミレは、白い花弁に中心が紫色の可愛い花を咲かせます。
別名タスマニアビオラの名前で流通する多年草のビオラです。
ほふく性でよく広がり、半日陰のグランドカバーにも使えます。
今回はパンダスミレの特徴や育て方を紹介します。
パンダスミレの基本情報
スミレ科スミレ属
半耐寒性多年草(地域によっては落葉)
原産地 オーストラリア
学名 Viola hederacea
別名 タスマニアビオラ、ツルスミレ
花色 白(中心部が紫色)
花期 4〜6月 9〜11月
草丈 10cm〜15cm(開花期の花の高さも含む)
耐寒性 中
耐暑性 中
日照 日向〜半日陰 (夏は半日陰〜日陰)

鉢植えのパンダスミレ
パンダスミレの特徴
花は?
パンダスミレは、ロゼット状の株の中から花茎をスッと立ち上げ、花径2cm程度の花を咲かせます。
花は白色で中心部が紫色の可愛らしい姿をしています。
四季咲き性が強く、環境さえ合えば真夏と真冬以外はポツポツと花を咲かせます。
草姿は?
パンダスミレはランナーを伸ばして横に広がっていきます。
繁殖力が旺盛で、環境が合えばどんどん広がっていきます。
半日陰のグランドカバーに最適です。
鉢植えでは、ハンギング仕立てにしたり、寄せ植えの手前に植えるのもおすすめです。
冬越しは?
パンダスミレは耐寒性があまり強くありません。
耐寒温度のめやすはマイナス3度程度です。
軽い霜には耐えますが、強い霜に当たると地上部は枯れます。
地上部が枯れても根が生きていれば、春になると芽吹いてきます。
霜が降りない地域では、常緑で冬を越します。
*冬越しの対策は育て方の『冬越し』の項目を参考にしてください。

9月の庭から
パンダスミレの育て方
栽培環境
日向から半日陰で育ちますが、
育てやすいのは半日陰です。
夏の強い日差しと高温多湿、西日が当たる場所は苦手です。
夏は日陰か半日陰で、夏以外の季節は日向が理想的です。
地植えにするならば半日陰が一年を通して育てやすいです。
水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
地植えの場合は降雨に任せますが、晴天が続いて乾くようなら水やりしてください。
夏と冬は乾燥気味に育てます。
肥料
鉢植えは、春と秋に緩効性化成肥料を与えます。
地植えの場合は、肥料は基本的には不要です。
*よほど生育が悪いような時は、緩効性化成肥料を少量与えてください。
植え付け・植え替え
植え付け
適期は4月〜6月と10月です。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に植え付けます。
パンジー・ビオラの専用土でもかまいません。
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を混ぜ込んでから植え付けてください。
植え替え
適期は4月〜6月と10月頃です。
株が大きくなっていたら、この時に株分けして増やすこともできます。
手入れ
手入れはあまりなく、花がら摘みと枯れ葉を取り除くくらいです。

9月の庭 ランナーが伸びて花壇から枝垂れています
夏越し
パンダスミレはビオラですから、夏の高温多湿は苦手です。
梅雨に入る前には、株元の枯れ葉は取り除いて風通しよくしておきます。
鉢植えは、半日陰か日陰に移動します。
夏の間は乾燥気味に育ててください。
冬越し
耐寒性はあまり強くありません。
冬を越せる目安となる最低気温は、マイナス3度くらいまでです。
冬の間、鉢植えは軒下に移動します。
地植えの場合は株の周りを腐葉土で覆い、夜間は不織布をかけて寒さから守りましょう。
寒冷地では対策をしても、根が凍るほど冷え込むと枯れてしまいます。
鉢植えにして室内に取り込んで冬を越すのが確実です。
病害虫
春と秋に蝶(ツマグロヒョウモン)の幼虫が、葉を食べ荒らすことがあります。
花芽を食べられると花が咲かなくなってしまいます。
この時期には虫食い葉がないか気をつけて観察してください。
見つけたら捕まえて処分します。
増やし方
ランナーか株分けで増やせます。
ランナーで増やす方法
ランナーは土に接した節から根が出るので、これが根付いた頃に親株から切り離し、鉢やポットに植え替えて育てます。
もう少し楽な方法がこちら▼
- ポットに土を入れて水で湿らせておきます。
- 伸びたランナーの節の部分をポットに乗せ、Uの字に曲げた針金のようなもので固定します。*ランナーは親株から切り離さずに使います。
- ポットの土が乾かないように時々水やりします。
- しばらくして節から十分発根したら親株から切り離します。
*この方法は掘り上げる必要がないので、株にダメージを与えません。
株分けで増やす方法
掘り上げた株をあまり小分けにせずに、ザックリと大きく分けて植え替えます。
適期は春と秋です。
まとめ
- 花は白で中心部が紫色
- 花期は春と秋
- ほふく性でよく広がりグランドカバーにも使える
- 半日陰が育てやすい
- 耐寒温度はマイナス3度程度
- 霜が降りない地域は周年常緑で花の時期も長い
- 寒い地方では鉢植えにして冬は室内に取り込む
▼他にもグランドカバーに使えるほふく性のビオラをこちらの記事で紹介しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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