アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の特徴や育て方|ビロードのような花穂|夏の暑さに強い

アメジストセージの花

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)はシソ科の宿根草(多年草)。セージと名はつきますが、薬効のあるセージではなく鑑賞用のセージになります。

秋になると、ふわふわとしたビロードのような質感の花を穂状に咲かせます。まるで宝石のアメジストを思わせるような上品な色合いが魅力です。

性質はとても丈夫で、年々大株になり、株一面に咲き誇る様子は秋の庭を美しく彩ります。

今回は、アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の特徴や育て方を、ガーデニング初心者にもわかりやすくご紹介します。

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の基本情報

科・属名 シソ科 アキギリ属
分類 多年草(宿根草)
原産地 メキシコ、中央アメリカ
学名 Salvia leucantha
別名 メキシカンセージ、メキシカンブッシュセージ、サルビア・レウカンサ
花色 紫、ピンク、白
開花期 9月〜11月中旬
草丈 60〜120cm
葉張り 60〜150cm
耐寒性 普通(マイナス5〜10℃)
耐暑性 強い
日照 日向〜明るい半日陰
花言葉 家族愛、家庭的

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の特徴

アメジストセージの花

紫の花を咲かせるアメジストセージ

アメジストセージは、メキシカンセージやメキシカンブッシュセージの名前でも流通しています。また、学名のサルビア・レウカンサで呼ばれることもあります。

性質はとても丈夫で、年々大株になり、株一面に咲き誇る様子は見応えがあります。

アメジストセージは短日植物で、昼の時間が短くなる夏の終わり頃から花穂を伸ばし、9月から11月中旬まで咲き続けます。

白い花を咲かせるサルビア・レウカンサ

白い花を咲かせるアメジストセージ

ガクや花には柔らかな毛が生えていて、ビロードのようにふわふわとしています。花は紫色のガクから突き出すように咲きます。

アメジストセージの花は紫色というイメージが強いですが、花色は白やピンクもあります。

流通量は少ないですが、葉が斑入りの品種もあります。

ピンクの花を咲かせる‘フェアリーピンク’という品種はガクの色が白で、草丈60cm程度の小型品種になります。

ピンクの花を咲かせるアメジストセージ

ピンクの花を咲かせるせるアメジストセージ

アメジストセージの葉はシルバーがかった細長い形で、茎は白い毛で覆われ株立ち状に育ちます。

生育が旺盛で、放任で育てるとく大きくなり倒れやすくなるので、初夏に切り戻しをして低く仕立てると扱いやすくなります。

アメジストセージは、切り花やドライフラワーとしても楽しめます。

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の栽培環境

群生したアメジストセージ

群生するアメジストセージ

日当たり・置き場所

アメジストセージは日当たりと風通しの良い場所を好みます。

やや半日陰でも育ちますが、日光が射す方向に茎が傾き姿が乱れるので、日向で育てるのがおすすめです。

成長が早く大きくなるので、地植え向きの植物です。

用土

アメジストセージは水はけの良い土壌を好みます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。ハーブの土もおすすめです。

地植えの場合は、掘り上げた庭土に腐葉土や堆肥をたっぷりと混ぜ込み、水はけの良い土壌を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)の育て方

アメジストセージのガク

紫色のガク

水やり

アメジストセージはやや乾燥気味に育てます。過湿にすると根腐れします。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

地植えの場合は、根付いた後は自然に降る雨だけで大丈夫です。夏など極端に乾燥するときは水やりをしましょう。

肥料

アメジストセージは、あまり肥料を必要としません。

生育が悪い場合のみ、春か秋に緩効性化成肥料を少量与えます。

植え付け・植え替え

植え付け

植え付けの適期は春から初夏です。

ただし、苗の流通は主に秋なので、秋に植え付ける場合は、なるべく早めに植え付けて冬までにしっかり根を張らせておきましょう。

植え替え

植え替えの適期は春から初夏です。

アメジストセージは成長が早いので、鉢植えは1〜2年に1度、1回りか2回り大きな鉢に植え替えしましょう。

地植えの株は植え替えの必要はありません。

手入れ

咲き終わった花茎は脇芽の上で切り取ります。

開花期が終わったら、株元から10cmほど残して切り取ります。このとき、地際から伸びている新芽は残しておきましょう。

初夏の切り戻し

アメジストセージは成長が早いので、放任で育てると草丈が高くなり、開花の頃には倒れやすくなります。

それを避けるには、初夏(6月〜7月)に伸びた枝を短めに切り戻します。するとそこから脇芽が伸びて枝数が増え、花数も増えます。

切り戻すときは脇芽を伸ばしたい位置の上で切るのがポイントです。枝先を切るとそこから脇芽が広がって不恰好な草姿になり倒れやすくもなるので気をつけましょう。

8月以降に切り戻すと、開花期に花が咲かないことがあるので、注意しましょう。

 

夏越し

アメジストセージは耐暑性が強いので特別な対策はいりません。

冬越し

アメジストセージは冬は地上部を枯らして越冬する宿根草です。

花が終わったら、地際から15cm程度の高さで切り戻しましょう。

耐寒温度はマイナス5〜10℃です。霜が降りるような地域では、冬は株元をバーク堆肥などで厚めに覆い、防寒対策をしておくと安心です。

これ以上気温が下がる地域では、さし芽などで苗をつくっておき、室内で冬越しさせるのがおすすめです。

アメジストセージは他の宿根草に比べて芽吹きの時期は遅いので、『枯れたのかな?』と心配されることがありますが、気長に待っていてください。5月ごろには芽吹きます。

病害虫

アメジストセージには病気はほとんど発生しません。

害虫もほとんど見られませんが、秋にメイガの幼虫が発生することがあります。

増やし方

アメジストセージは挿し木で増やせます。

挿し木の適期は5月〜6月です。

挿し木に使う茎は、新しい芽が少し硬くなった部分を使いましょう。木質化した茎は発根しづらく、枝先の柔らかい茎は腐りやすいので避けます。

発根率はあまり高くないので、多めに挿しておきましょう。

まとめ

アメジストセージの花

  • アメジストセージはシソ科の宿根草(多年草)
  • 9月〜11月中旬にかけて花を咲かせる
  • 日当たりと水はけの良い環境を好む
  • 水やりは乾燥気味に
  • 初夏の切り戻しで草丈を調整するのがおすすめ
  • 冬は地上部を枯らして越冬する

最後までご覧いただきありがとうございました。

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