タイム・ロンギカウリスの育て方、剪定時期|グランドカバーにおすすめ【常緑多年草】

満開のロンギコウリスタイム

タイムにはたくさんの品種がありますが、グランドカバーに最適なのが、タイム・ロンギカウリスです。

おすすめする理由は花上がりと香りの良さ

花上がりが抜群に良く、葉はレモンのような爽やかな香りがあります。

性質は強健ですが、

夏に蒸れて下葉が枯れ込んでしまった・・・

という声もよく聞きます。

夏に蒸れないようにするには、花後の剪定が大切です。

今回はタイム・ロンギカウリスの特徴や育て方をご紹介します。

タイム・ロンギカウリスの基本データ

満開のタイム・ロンギコウリス

5月の庭

科名 シソ科
属名 イブキジャコウソウ属
分類 耐寒性/常緑低木
学名 Thymus longicaulis
開花期 4月〜5月
花色 ピンク
草丈 10cm
葉張り 40cm以上
耐寒性 強い(マイナス15℃程度)
耐暑性 強い(高温多湿には注意)
日照 日向〜やや半日陰(西日にも耐える)

タイム・ロンギカウリスの特徴

ロンギコウリスタイムの花

花上がりが抜群に良い

タイム・ロンギカウリスは花上がりが良く、春にはピンク色の花を一面に咲かせ、ピンクのカーペットのようで見応えがあります。

葉の香りが良い

タイム・ロンギカウリスの葉はレモンに似た爽やかな香りです。踏んだり、触れたりすると爽やかな香りに癒されます。

丈夫で育てやすい

タイム・ロンギカウリスは這い性のタイムで、成長が早く密に茂るのでグランドカバーに最適です。

暑さ寒さに強く、病害虫も見られず丈夫で育てやすい品種です。耐寒温度はマイナス15℃程度で、寒冷地以外では冬も常緑です。

ただし高温多湿は苦手で、花後の剪定が上手に育てるポイントになります。

花後に切り戻すと株が傷まず夏越しできますよ

生育は旺盛ですが、根が浅いので広がりすぎても調整が可能です。

タイム・ロンギカウリスの栽培環境

タイム・ロンギコウリスの花

5月の庭

日当たり・置き場所

タイム・ロンギカウリスは、日当たり、水はけ、風通しの良い場所を好みます。

半日陰でも育ちますが、日向の方が花上がりが良いです。痩せ地でも育ち、西日にも耐えます。

用土

タイム・ロンギカウリスは水はけの良い土壌を好みます。酸性土壌は苦手です

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土かハーブの土で問題なく育ちます。

地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土をすき込んで水はけの良い環境を作ります。庭土が酸性に傾いているようなら、有機石灰を少量混ぜ込んでおきます。

タイム・ロンギカウリスの育て方

タイム・ロンギコウリス

5月の庭

水やり 

タイム・ロンギカウリスは、乾燥気味を好みます。

鉢植えの場合は、土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

地植えの場合は、根付けば降雨のみで大丈夫です。ただし、夏場に乾燥が続き、葉がしおれるようなときは水やりをしましょう。

植え付け・植え替え

タイム・ロンギカウリスの植え付け・植え替えは、3〜5月と9〜10月が適期です。

植え付け

ポット苗は、植え付け前にポットの縁で切り戻しておくと、枝の数が増えてボリュームが早く出ます。切った枝は挿し木に使えます。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりするようならひと回り大きい鉢に植え替えるか株分けします。

地植えの場合は、植え替えの必要はありません。

剪定

花が咲き終わったら草丈の3分の1〜半分くらいまで刈り込みます。

タイムは乾燥好きで多湿に弱いので、遅くても梅雨入りまでには刈り込んで風通しを良くしておきましょう。

さらに、混み合ったところは透かすように刈り込んだり、木化した枝は切り取ります。

花が咲き終わった株は葉が茂って風通しが悪くなっています。そのままの状態で梅雨を迎えると、株の中が蒸れて葉っぱが溶けたようになり、株元に葉がなくなってしまいます。

花後のタイムロンギコウリス

剪定前

 

刈り込み後のタイムロンギコウリス

剪定後

つい調子に乗って刈り込み過ぎました

でも大丈夫。生育旺盛なのでまた茂ってきます。

晩秋にも同様に刈り込んでおくと、春に新芽が綺麗に出そろいます。

病害虫 

タイム・ロンギカウリスには病気や害虫はほとんど見られません。

増やし方

タイム・ロンギカウリスは、株分けと挿し木で増やせます。こぼれ種でも増えます。

株分け

株分けの適期は秋です。

根鉢をほぐして古い土を落とし、分けた株を新しい用土に植え付けます。植え付け後に水があがらず萎れるようなら、長い枝を10cmくらいまで切り詰めます。

挿し木

挿し木の適期は春と秋です。

タイムは発根しやすいので挿し木は簡単ですが、どんな枝を挿し穂に使うかで成功率が違ってきます。 

枝先の柔らかい枝は挿した後に腐りやすいので、しっかりした枝を使うのがコツです。特に葉の付け根に、ちょっと根が出かけている枝を挿し木に使うと簡単に発根します。根が出かけている枝は、葉の付け根を指で触るとプツっと硬くなっているのでわかります。

こぼれ種

確率はあまり高くはありませんが、環境が合えばこぼれ種でも増えます。我が家ではこぼれ種でちょこちょこ増えています。

 

タイム・ロンギカウリスの庭での活かし方

満開のロンギコウリスタイム

タイム・ロンギカウリスは、生育が早いので広い面積のグラウンドカバーに最適です。また、レンガや枕木の通路のすき間に植え込むと、野趣あふれる雰囲気になります。

苗が小さいうちは寄せ植えの手前に枝垂れさせても素敵です。

まとめ

  • 丈夫な性質で育てやすい
  • 成長が早く密に茂るのでグランドカバーに最適
  • 花上がりが抜群に良く、開花期は花の絨毯になる
  • 葉にはレモンに似た爽やかな香りがある
  • 花後の剪定で蒸れを防ぐ
  • 寒冷地以外では冬も葉がある

他にも這うように広がるタイムに「フォックスリータイム」があります。

こちらは斑入り葉が美しい品種です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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