ディコンドラ(ダイコンドラ)の育て方|品種の違いも

緑葉のディコンドラ‘エメラルドフォールズ’

ディコンドラ(ダイコンドラ)は這うように伸びる長い茎に、丸いハート型のような葉を密につける多年草。

寄せ植えやハンギングバスケット、庭や花壇のグランドカバーとして人気があります。

ディコンドラは大きく分けると、緑葉の「ミクランサ種」と銀葉の「アルゲンテア種」があります。

やや性質が違うので、植え付け場所や用途にあった品種を選んでください。

この記事ではディコンドラ(ダイコンドラ)の品種の特徴や育て方を紹介します。

ディコンドラ(ダイコンドラ)の基本情報

ヒルガオ科 ディコンドラ属

多年草   冬季常緑〜落葉(地域によって異なる)

 

原産地   南北アメリカ アジア

学名    Dichondra

花色    クリーム色

花期    春〜初夏

草丈    3〜10cm(茎の長さは1m以上)

耐寒性   普通

耐暑性   普通〜強い

日照    日向〜半日陰(品種によって違う)

 

ディコンドラ(ダイコンドラ)の特徴

丸い葉が可愛いディコンドラ

写真AC

丸いハート型のような葉を密につけ、這うように茎を伸ばし広がっていきます。

葉は2cmほどの大きさで、草丈は3〜10cm程度です。

花はクリーム色で3㎜程度と小さく、葉柄の付け根に咲くので全く目立たません。

ディコンドラ・シルバーフォールズの花

5月の庭 アルゲンテア種‘シルバーフォールズ’の花

耐寒性はあまり強くなく、常緑で越冬するには−1度以上の気温が必要です。

−1度を下回るような地域では葉が傷んだり地上部が枯れたりしますが、根が生きていれば春には芽吹いてきます。

緑葉の「ミクランサ種」はグランドカバーによく利用されますが、芝生のように踏みつけに強いわけではありません。

ディコンドラ(ダイコンドラ)の種類

ディコンドラは、大きく分けると緑葉の「ミクランサ種」と銀葉の「アルゲンテア種」があります。

緑葉のディコンドラ‘エメラルド・フォールズ’

ミクランサ種の‘エメラルドフォールズ’

写真AC

緑葉の「ミクランサ種」は、湿り気のある土壌を好み、耐陰性もあります。

丈夫であまり手がかからないので、広い面積のグランドカバーによく使われています。

ただし芝生ほど踏み圧に強くはありません。

 

ディコンドラ・シルバーフォールズ

アルゲンテア種の‘シルバーフォールズ’

写真AC

銀葉の「アルゲンテア種」は、日当たりと乾燥を好みます。

葉がとても美しいので寄せ植えや花壇のアクセントによく使われます。

過湿に弱く葉が傷みやすいですが、日によく当てて乾かし気味に育てると上手く育ちます。

ディコンドラ(ダイコンドラ)の育てかた

栽培環境

ミクランサ種(緑葉)とアルゲンテア種(銀葉)は好む栽培環境が違います。

品種に合った環境で育ててください。

  ミクランサ種 アルゲンテア種
葉の色 緑色 銀白色
日照条件 日向〜半日陰 日向
土壌 湿り気を好む 乾燥を好む

水やり

ディコンドラは品種によって性質が違います。

元気に育てるにはそれぞれの品種に合わせた水やりをすることが大切です。

ミクランサ種(緑葉)はやや湿り気がある土壌を好み、アルゲンテア種(銀葉)は乾燥気味を好みます。

ミクランサ種(緑葉)の水やり

鉢植えは、用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。

地植えの場合は、降雨に任せますが、乾燥が続くようなら水やりします。

アルゲンテア種(銀葉)の水やり

鉢植えは、用土がしっかり乾いてしまってからたっぷりと水やりします。

地植えの場合は、ほぼ降雨のみで大丈夫です。

ディコンドラ・シルバーフォールズ

5月の庭 ハンギングバスケットに植えた‘シルバーフォールズ’

肥料

ディコンドラは多くの肥料を必要としません。

鉢植えの場合は、春と秋に少量の緩効性化成肥料を与えます。

地植えの場合は、植え付け時に元肥を施しておけば追肥は不要です。

植え付け・植え替え

植え付け

3月中旬〜5月上旬、もしくは9月中旬から10月中旬に種をまくか、ポット苗を植え付けます。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に植え付けます。

地植えの場合は用土をよく耕し腐葉土を混ぜ込んで水はけの良い環境を作り、さらに緩効性化成肥料を元肥として混ぜ込んでおきます。

*アルゲンテア種(銀葉)は乾燥を好むので、鉢植えも地植えもパーライトを混ぜて水はけを良くしておきます。

植え替え

株が混み合ってきたら株分けして植え替えます。

3月下旬〜4月が適期です。

手入れ

伸びすぎた茎は切り戻します。

アルゲンテア種(銀葉)は蒸れに弱いので、茂りすぎたら茎を切って風通しを良くしておきましょう。

ディコンドラ シルバーフォールズ

アルゲンテア種のディコンドラ‘シルバーフォールズ’

写真AC

夏越し

アルゲンテア種(銀葉)は蒸れに弱いので、梅雨時や夏には茂りすぎた茎を切って、風通しよく育てましょう。

冬越し

耐寒性はあまり強くなくありません。

−1度以下になると葉が傷んだり地上部が枯れますが、根が生きていれば春には芽吹いてきます。

病害虫

ほとんど発生しません。

緑葉のディコンドラ‘エメラルド・フォールズ’

写真AC

増やし方

種まき、株分け、挿し木で増やすことができます。

種まき

ミクランサ種(緑葉)の種が流通しています。

種まきの時期は4月〜6月か9月〜10月です。
(春にまいた方が生育が旺盛です。秋にまく場合は、発芽直後に霜に当たると枯れることがあるので気をつけてください。)

発芽適温は20〜22度です。

種をまいたら1〜2㎜の覆土をして、発芽するまで乾かさないように水やりします。

グランドカバーにするならば直播きするのがおすすめです。
種をまきたい場所に腐葉土を混ぜ込んでよく耕してから種をまきます。

株分け

3月下旬から4月が適期です。

挿し木

適期は5月〜6月です。

アルゲンテア種(銀葉)は発根はあまり良くありません。

ディコンドラ・シルバーフォールズ

同じディコンドラでも、ミクランサ種(緑葉)とアルゲンテア種(銀葉)では、性質や好む環境が違います。

それぞれの好む環境で育てると、元気に育ってくれます。

ミクランサ種(緑葉)は丈夫で育てやすいので、グランドカバーにおすすめです。

アルゲンテア種(銀葉)はよく日に当てて乾燥気味にすると元気に育ちます。

ディコンドラ・シルバーフォールズ

グランドカバーに適している植物はこちらの記事で紹介しています。

グランドカバーにおすすめの強健で育てやすい植物9選

最後までご覧頂きありがとうございました。

この記事が少しでもお役に立てると嬉しいです。