スティパ・エンジェルヘアーは、イネ科の多年草。柔らかな細い葉が美しい、人気のオーナメンタルグラスです。
初夏には透き通るような白い穂が風にそよぎ、キラキラと輝き、その美しさにはうっとりさせられます。
単独で鉢植えにすると見応えがあり、地植えにすると他の植物と引き立てあって植栽にリズムが生まれます。
こぼれ種でとてもよく増えるので、『増え過ぎに注意』という声も聞きますが、小さいうちに抜いてしまえば困ることはありません。
今回はスティパ・エンジェルヘアーの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
スティパ・エンジェルヘアーの基本情報
科 | イネ科 |
属 | ナセラ属 |
分類 | 耐寒性多年草(冬季半常緑〜落葉性) |
原産地 | 中央アメリカ |
学名 | Stipa tenuissima‘Angel Hair’ |
花期 | 初夏〜秋 |
穂の色 | 白 |
草丈 | 50〜80cm |
耐寒性 | 強い(マイナス15℃程度) |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向 |
スティパ・エンジェルヘアーの特徴
スティパ・エンジェルヘアーは葉も穂も美しい、鑑賞価値が高いグラス。
淡い緑色の柔らかな細い葉は、少しの風でもそよそよと揺れて爽やな雰囲気があります。
初夏から秋に出る透き通るような白っぽい穂は、太陽の光に当たるとキラキラと輝きます。
穂が出ると噴水のように四方に広がり、周りの植物に覆いかぶさるので、合わせる植物はやや大きめ(草丈60cm程度)を選ぶと良いです。
多湿さえ気をつければ手もかからず丈夫で育てやすいグラスで、こぼれ種でよく増えます。
スティパ・エンジェルヘアーの育て方
栽培環境
日当たりと水はけの良い土壌を好みます。
多湿はやや苦手なので、風通しが良い場所なら最適です。
水やり
乾燥気味を好みます。
鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
地植えの場合は、根付いてしまえば降雨のみで大丈夫です。
肥料
痩せ地でも育つので、多くの肥料は必要ありません。
鉢植えの場合のみ、春と秋に少量の緩効性化成肥料を置き肥します。
植え付け・植え替え
適期は3月中旬〜4月と、9月〜10月です。
春よりも秋植えがおすすめです。秋植えにすると冬の間に根をしっかりと張って、春には大株になり見応えがあります。
*我が家では同じ時期に購入したポット苗を、秋植え(正確には12月下旬)と春植えで比べてみたところ、秋植えが圧倒的に大株に育ちました。
植え付け
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込み、水はけの良い環境を作って植え付けます。
植え替え
鉢植えの場合は、根詰まりしているようなら、ひと回り大きな鉢に植え替えるか株分けします。
地植えの場合は、植え替えの必要はありません。ただし、大きな株になると中心部が枯れてくることがあるので、その場合は株分けして植え替えます。
手入れ
枯れた穂が多くなって見苦しいようなら、株元(地際から7〜8cm)で刈り込みましょう。すぐに新しい葉が出てまた綺麗に茂ってくれます。
夏越し
多湿な環境はやや苦手です。
梅雨入りしたら、鉢植えは雨がかからない軒下に移動しましょう。
地植えで葉が茂りすぎている株は、株元で短く切り戻しておきます。
冬越し
寒さに強く、雪や霜でもあまり傷まず、地域によっては常緑で冬を越します。
しかし冬の間に枯れ葉が増えて見苦しくなるので、2月下旬には株元で刈り込んでおきましょう。そうすると春には新しい葉が綺麗に出揃います。
病害虫
特にはみられません。
増やし方
種まき、株分けで増やせます。こぼれ種でとてもよく増えます。
種まきの適期は、3月〜4月と9月〜10月です。(発芽にはひと月ほどかかります。)
株分けの適期は、3月中旬〜4月と9月〜10月です。
こぼれ種は8月ごろから発芽します。とても細い葉なので雑草との見分けはつきます。
まとめ
- 柔らかな細い葉と透き通るような穂が美しいグラス
- 日当たりと水はけの良い環境を好む
- 多湿に気をつければ、手がかからず丈夫で育てやすい
- 茂りすぎたら切り戻しでリセットできる
- こぼれ種でよく増える
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