初夏から夏にかけて、アザミに似た赤紫の花を咲かせるセントーレア‘ニグラ’。
‘ニグラ’は花茎がよく分枝し、花上がりが良い品種です。
セントーレアは夏が苦手な品種が多いのですが、
‘二グラ’は適した環境で育てれば、夏も元気に花を咲かせる育てやすい品種です。
中国地方の山間部の我が家では、西日の当たる庭でも元気に育っています。
この記事では、セントーレア‘ニグラ’の特徴や育て方を紹介します。
セントーレア・ニグラの基本情報
キク科 ヤグルマギク属
耐寒性多年草(冬季落葉種)
原産地 ヨーロッパ
学名 Centaurea nigra
別名 黒アザミ 宿根ヤグルマギク
花色 赤紫色
花期 初夏〜盛夏
草丈 60〜120cm
耐寒性 強い
耐暑性 強い(多湿は苦手)
日照 日向
セントーレア・ニグラの特徴
黒褐色の綿毛に覆われた蕾がユニークで、別名『黒アザミ』とも呼ばれています。
普段は葉が低く茂っていますが、春になると花茎が真っ直ぐに立ち上がって、分枝しながら次々と蕾をつけます。
初夏から盛夏にかけて、アザミに似た2cmくらいの赤紫色の花を次々と咲かせます。
花後に花がらを摘まずにおくと、黒っぽい球状のサヤが残ります。
*花はアザミに似ていますが、トゲはありません。
セントーレア・ニグラの育て方
栽培環境
日当たり、水はけ、風通しの良い環境を好みます。
多湿は苦手なので、夏は風通しの良い場所が理想的です。
セントーレアは高温多湿に弱い品種が多いのですが、‘ニグラ’は多湿でなければ、高温は平気なようです。我が家では西日が当たる花壇で元気に育っています。
草丈も葉張りも大きくなるので地植えがおすすめです。
水やり
やや乾燥気味を好みます。
地植えでは、根付いてしまえば水やりは不要です。
天気が良い日が続いて、葉がしおれるようなら水やりしてください。

黒褐色の蕾とアザミのような花
肥料
植え付け時に元肥を入れておいたら、その後の肥料は不要です。
肥料分が多いと背丈が高くなって、雨や風で倒れやすくなります。
植え付け
適期は春と秋ですが、花期までに株をしっかりと育てたいので秋植えがオススメです。
強い酸性土壌が苦手なので、地植えの場合は掘り上げた土に苦土石灰を混ぜ込み10日〜2週間おいて中和しておきます。
そこへ腐葉土と少量の緩効性化成肥料を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作って植え付けます。
植え替え
植え替えは10月〜11月が適期です。
手入れ
咲き終わった花がらは摘みとります。
花後の球状のサヤが渋くてユニークなので、残しておいて鑑賞するのも良いです。
環境によってはかなり草丈が伸びます。
草丈を低めに抑えたい時は、4月下旬から6月下旬までの間に切り戻します。
ロゼット状の葉は残して、花茎を地際20cmくらいまで切り戻します。
*6月下旬に切り戻しても夏には花茎が80cmくらいに成長します。
夏越し
夏は枯れ葉や傷んだ葉を取り除いて、株元を風通し良くしておきます。
高温多湿に弱いので、暖地では夏越しは難しいです。
乾燥気味の風通しの良い場所なら西日が当たっても平気です。
冬越し
寒さにはとても強いので対策なしで越冬します。
冬は地上部の葉はなくなります。

野趣溢れる姿は野原の雑草のよう
病害虫
ほとんど見られませんが、ハモグリバエが発生することがあります。
ハモグリバエが発生した葉は摘み取って処分してください。
増やし方
種まき、株分けで増やせます。
種まきの適期は9月中旬から10月。
株分けの適期は、10月〜11月です。
*こぼれ種が発芽することもあります。
我が家のセントーレア・ニグラの栽培記録

12月にポット苗を花壇に植え付けました

3月初め 冬眠から目覚めたかのようにぐんぐん大きくなってきました

4月20日頃 花茎が立ち上がって40cmくらいになりました

6月5日 最初の花が開花

6月12日にはたくさんの花が咲いています
4月初旬から成長が盛んになり、5月中旬には草丈が120cmになっていました!
花茎は硬くしっかりしているのですが、分枝が盛んなので重心が高く、雨や強い風で倒れるようになりました。そこで30cmほど切り戻して支柱をしました。
その後もぐんぐん成長して扱いにくくなったので、6月下旬に思い切って地際20cmの高さまで花茎を切り戻しました。
ひと月ほど経つと、花茎は70cmくらいまで伸びて、再び花を咲かせ始めました。
まとめ
- 初夏〜盛夏にアザミに似た花を咲かせる多年草
- 黒褐色の蕾がユニーク
- セントーレアの中では強健な品種
- 日当たり、水はけ、風通しの良い環境を好む
- 高温多湿は苦手なので、暖地では夏越しが難しい
セントーレア・ニグラは個性的で、ガッシリとして存在感があります。
雰囲気は雑草のアザミです!
どんな植物とも相性が良いわけではありません。
我が家では花壇の中で浮いていました。
思い切ってバッサリと切り戻し、低めに咲くようになってから周りの植物とも調和するようになりました。
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