ネモフィラの育て方|種まきや植え付け時期|主な5品種の特徴

ネモフィラ・プラチナスカイ

ネモフィラは春に花が咲く一年草。

「国営ひたち海浜公園」のネモフィラは有名で、ご存知の方も多い植物ではないでしょうか。ここで使われているのは、ブルーの花を咲かせる「インシグニスブルー」という品種。

ネモフィラといえば、このブルーの花を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はネモフィラには他にも魅力的な花色があります。

今回はネモフィラの育て方、代表的な5品種をご紹介します。

ネモフィラの基本情報

ネモフィラの青い花

ムラサキ科 ネモフィラ属

耐寒性一年草

 

原産地    北アメリカ西部

学名     Nemophila

和名     ルリカラクサ

花色     青、白、黒紫 

花期     4〜5月

草丈     10〜20cm

耐寒性    強い(マイナス3度まで)

耐暑性    弱い

日照     日向

ネモフィラの特徴

ネモフィラは、ムラサキ科ネモフィラ属の一年草。

細かく切れ込んだ葉が特徴的で、春になると花を咲かせながら大きくこんもりと成長していきます。

ネモフィラは移植に弱いのが欠点で、その点さえ気をつければ栽培は容易です。

澄んだブルーの花を咲かせる品種は、群生させると青い絨毯を広げたような美しさで、春の訪れを告げる花として、各地の花の名所で大群生を見ることができます。

ネモフィラの主な品種

ブルーの花を咲かせる品種がよく出回りますが、他にも白や黒紫色の魅力的な品種があります。

ここではホームセンターや園芸店でも手に入れやすい5品種をご紹介します。

インシグニスブルー

ネモフィラ・インシグニスブルー

4月の庭から

ネモフィラの代名詞とも言える澄んだブルーの花を咲かせる品種。

花の大きさは2〜3cmくらいで、横へ横へと広がるように成長します。

「国営ひたち海浜公園」のネモフィラは、このインシグニスブルーです。

ペニーブラック

ネモフィラ・ペニーブラック

4月の庭から

黒紫の花びらの縁に白い覆輪が入る印象的な品種。

花の大きさは1〜2cmと小さめで、株はコンパクトにこんもりとまとまります。

花壇や寄せ植えに使うと、濃い花色が良いアクセントになります。

マキュラータ

ネモフィラ・マキュラータ

4月初旬

白い花びらの先端に紫色のスポットが入る可愛らしい品種。

花の特徴から、別名「ファイブスポット」とも呼ばれます。

花は3cmくらいと大きめで、横に広がりやすくふんわりした草姿になります。

スノーストーム

ネモフィラ・スノーストーム

4月の庭から

白い花びらに黒の細かい斑点が散らばるように入る品種。

花の大きさは1〜2cmと小さめで、草姿はこんもりとまとまります。

プラチナスカイ

ネモフィラ・プラチナスカイ

5月の庭から

シルバーリーフが美しい品種。

草姿はインシグニスブルーと似ていて、横へ横へと広がるように成長します。

ネモフィラの育て方

ネモフィラ・マキュラータ

栽培環境

日当たりと風通しの良い環境、水はけの良い土壌を好みます。

水やり

乾燥気味を好むので、水のやりすぎには注意します。

鉢植えの場合は、用土が乾いてからたっぷりと水やりしてください。

地植えの場合は、根付いてしまえばほぼ降雨のみで大丈夫です。

肥料

肥料が多いと草姿が乱れてしまうので、肥料は控えめに。

鉢植えの場合は、生育が悪いようなら薄めた液体肥料を与えます。

地植えの場合は肥料はいりません。

ネモフィラ インシグニスブルーとマキュラータ

インシグニスブルーとマキュラータ

植え付け

植え付け適期は2月中旬〜3月です。

*2月ごろからポット苗が出回るようになります。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。

地植えの場合は、庭土に腐葉土やバーク堆肥を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ります。

*ネモフィラは酸性土壌を嫌います。庭土が酸性に傾いているようなら有機石灰も混ぜ込んでおきます。

ネモフィラを植え付ける時の注意点

ネモフィラは直根性で移植にとても弱いので、根鉢を崩さずにそっと植え付けてください。

ポットから出したネモフィラをあちこちに移動させると根が傷んで、最悪枯れてしまうこともあります。

植え付ける場所を決めてからポットから出し、そっと植え付けましょう。

植え替え

ネモフィラは植え替えを嫌うので、鉢や花壇に植え付けた後は植え替えはしないでください。

ネモフィラ・マキュラータ

満開のマキュラータ

手入れ

花がら摘みをしなくても花は次々と咲きます。

こまめに花がら摘みをすると、より長く花を楽しめますが、あまり神経質にならなくても大丈夫です。

枯れ葉は取り除きましょう。

夏越し

ネモフィラは暑さに弱い一年草です。

花が終わった後は枯れます。

冬越し

耐寒温度はマイナス3℃ほどで、霜に当たると株が傷みます。

ネモフィラは霜が降りる地域では防寒対策が必要です。

鉢植えのネモフィラは霜が当たらない、日当たりの良い軒下などで管理しましょう。

花壇のネモフィラは株元をバーク堆肥などでマルチングして、夜は不織布をかけて防寒しましょう。

*園芸用の苗帽子をかぶせるのも効果的です。

ネモフィラ・プラチナスカイ

5月 鉢からあふれ咲く「プラチナスカイ」

増やし方

種まきで増やせます。

花期が終わる頃に、花がら摘みをしないで種をつけさせ、株が枯れてから種を採取します。

採取した種は紙袋などに入れて保存し、9月から11月にまきます。

移植を嫌うので、小さなポットやセルトレーにまいて早めに移植します。鉢や花壇に直接まくのもおすすめです。

ネモフィラは嫌光性で、発芽するには光を遮る必要があります。種まきしたら軽く土をかけておきましょう。

こぼれ種でも増えます。

こぼれ種から発芽した苗は、小さいうちにポットや鉢に移植して、霜の当たらない場所で育てます。

地面に発芽した苗をそのまま育てるときは、しっかり防寒対策してください。

移植する時は、根を切らないように優しく扱いましょう。

忘れな草とネモフィラの花

白いスノーストームと忘れな草の花

害虫

春になり暖かくなってくるとアブラムシがつくことがあります。

株のまわりにオルトラン粒剤を撒くことで予防できますが、発生してしまったら殺虫剤などで駆除してください。

 

病気

過湿にすると灰色カビ病が発生することがあります。

水やりは用土が乾いてからたっぷりと与え、過湿にならないよう注意してください。

株元の枯れ葉は取り除き、風通し良く管理して病気を予防しましょう。

まとめ

  • ネモフィラは春を代表する一年草
  • 主に5品種が流通している
  • 日向で水はけの良い土壌を好む
  • 乾燥気味に育てる
  • 移植に弱いので、植え付けは根鉢を崩さず優しく扱う
  • 寒さには強いが霜が当たると株が傷む

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