アンゲロニアは、ゴマノハグサ科の一年草。
初夏から秋にかけて小さな花を次々と咲かせ、暑い時期でも元気なので夏の花壇に最適です。花色や草丈も豊富で、ハンギングバスケットや寄せ植え、花壇など使い所が多いです。
アンゲロニアは本来は多年草なのですが、寒さに弱いため日本では一年草扱いとされます。ただし、室温が5℃以上ある室内に取り込むことで冬越しも可能です。
今回はアンゲロニアの特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
アンゲロニアの基本データ
科名 | ゴマノハグサ科 |
属名 | アンゲロニア属 |
分類 | 非耐寒性多年草(一年草扱い) |
原産地 | 熱帯から亜熱帯 |
学名 | Angelonia |
開花期 | 6〜10月 |
花色 | 白、ピンク、紫、複色 |
草丈 | 20〜60cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
日照 | 日向〜明るい半日陰 |
アンゲロニアの特徴
アンゲロニアは、初夏から秋に細い茎の先端に小さな花を穂状に咲かせます。
花色は白や紫、淡いピンク、濃いピンクなど豊富で、花の大きさは1cmくらいです。近年は花の大きさが2.5cmほどの大輪品種も流通しています。
草丈は品種によって、20cm程度の小型種から60cm前後の高性種まであるので、ハンギングバスケットや花壇の縁取りには小型種、花壇の中程には高性種など、用途に合わせて品種を選ぶことができます。
苗を購入する際には、ラベルで草丈を確認してくださいね
アンゲロニアは暑さに強く、真夏の炎天下でも花を咲かせ続けます。
その反面、寒さに弱く、耐寒温度は5℃程度で、ほとんどの地域で屋外では冬越しできません。そのため、本来は多年草ですが日本では一年草として扱われています。
冬越しするなら、室内に取り込み、日当たりの良い場所で管理しましょう。
アンゲロニアの栽培環境
日当たり・置き場所
アンゲロニアは日向を好みます。
明るい半日陰でも育てることができますが、日向に比べると少し花上がりが悪くなります。
アンゲロニアは、少し湿り気があるくらいの環境を好み、乾燥は苦手です。
アンゲロニアは、寒さに弱く、耐寒温度は5℃くらいです。
用土
アンゲロニアは、水はけと水持ちの良い土を好みます。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。自作するなら赤玉土(中粒)5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土を使用します。
地植えの場合、植え付け場所の水はけが悪いようなら腐葉土を混ぜ込みます。さらに元肥として緩効性化成肥料を施します。
アンゲロニアの育て方
上手に育てるポイントは、乾かし過ぎないこと、肥料切れさせないことです
水やり
アンゲロニアは少し湿り気味の環境を好みます。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
地植えの場合は、降雨に任せますが、夏場に雨が降らず乾燥するようなときは水やりをしましょう。
強い乾燥を嫌うので、いずれの場合も乾かしすぎないように注意しましょう。
植え付け
5月〜6月下旬が植え付け適期です。
本格的な夏が来るまでにしっかりとした株に育てると花上がりが良いので、苗が店先に出回り始めたら早めに植えましょう。
肥料
花期が長く肥料を好むので、開花中は肥料を切らさないようにします。
鉢植えの場合は、緩効性肥料を置き肥するか、10日に1回程度1000倍に薄めた液肥を与えます。
地植えの場合は、緩効性化成肥料を置き肥します。
手入れ
花がら摘みをすることで、花が次々と上がってきます。また、花がら摘みは病気の予防にもなります。
咲き終わった花茎は、脇芽の上で切り取ります。こうすることで脇芽が伸びて繰り返し新しい花を咲かせます。
一本一本切り戻すのが面倒な場合は、ひと通り咲き終わった頃に、草丈の半分くらいまで切り戻しましょう
夏越し・冬越し
暑さに強いので特別な夏越し対策はいりません。
寒さには弱く、5℃程度までしか耐えられません。冬越しするなら室内の明るい場所に取り込みましょう。
病害虫
灰色カビ病
風通しが悪かったり、花がらをそのままにしておくと灰色カビ病にかかることがあります。
花がらは取り除いて、灰色カビ病を予防しましょう。
アブラムシ
アブラムシが発生することがあります。
植え付け時に土にオルトランDX粒剤を撒いておくとアブラムシを予防できます。
アブラムシが大量に発生した部分は、切り取ってしまうのもおすすめです。
*アブラムシは繁殖力が強く、放っておくとどんどん増えます。モザイク病(植物にとって致命的な病気)を媒介するので早めの対処が大切です。
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増やし方
アンゲロニアは種まきと挿し木で増やせます。
どちらも5月〜6月が適期です。
アンゲロニアのまとめ
- 寒さに弱く一年草扱いされる
- 花色、花の大きさ、草丈など品種が豊富
- 初夏から秋まで花期が長い
- 日向〜明るい半日陰まで栽培可能
- 暑さに強く夏の間も花を咲かせる
- 上手に育てるポイントは、乾かし過ぎないこと・肥料切れさせないこと
アンゲロニアは、猛暑に耐え、夏花壇に彩りを添えてくれる丈夫な植物です。初心者にもおすすめですよ。
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