ビオラ・ラブラドリカの特徴や育て方|シックな葉色と可憐な花が魅力の黒葉ビオラ【耐寒性多年草】

ビオラ・ラブラドリカの花

ビオラ・ラブラドリカは別名『黒葉ビオラ』と呼ばれるスミレ科の多年草。

黒みがかった葉と小さなスミレ色の花が特徴で、近年人気が高いビオラです。

一年草のビオラに比べて耐暑性が強く、比較的夏越しが容易です。寒さにも強く常緑で冬を越します。

開花期は初冬から初夏ですが、真冬は花が休みます。

今回は、多年草タイプのビオラ『ラブラドリカ』の特徴や育て方をご紹介します。

ビオラ・ラブラドリカの基本情報

宿根ビオラ・ラブラドリカ

科名 スミレ科 
属名 スミレ属
分類 耐寒性多年草 
原産地 北アメリカ
学名 Viola labradorica
別名 黒葉ビオラ
花色 紫(スミレ色)
開花期 初冬〜初夏(1〜2月は花が休む)
草丈 10cm前後
耐寒性 強い(マイナス20℃前後)
耐暑性 普通
日照 日向〜明るい半日陰(夏は半日陰)

ビオラ・ラブラドリカの特徴

ビオラ・ラブラドリカの花

4月の庭から

多年草タイプのビオラ

ラブラドリカは多年草のビオラです。

一年草のビオラに比べて耐暑性が強く、比較的夏越しが容易で、耐寒性も強いので冬も常緑です。

シックな葉色は鑑賞価値が高い

葉は黒みがかった緑色で、ハート型をしています。

気温が下がると葉の黒みが強くなるので、別名「黒葉ビオラ」とも呼ばれます。

シックな葉色は花のない時期も鑑賞価値が高く、寄せ植えに使うと他の植物を引き立ててくれます。

寒さに強く冬も葉があるので、花壇のグランドカバーにもおすすめです。

ビオラ・ラブラドリカの花

4月の庭から

花期が長い

開花期は初冬〜初夏ですが、花の最盛期は4月〜5月になります。

冬の開花は地域によって差があり、多くの地域で1月〜2月は花上がりが悪くなります。

ちなみに、私の住む地域(中国地方の山間部、耐寒性ゾーン地図8b)では1月〜2月は花は咲きません。

草丈がコンパクト

草丈は10cm前後とコンパクトで、やや這い性気味に広がります。

鉢植えや庭植えのどちらにも向いています。花壇のグランドカバーにも使えます。

こぼれ種で増える

花がら摘みをしないで種をつけておくと、こぼれ種でよく増えます。

ビオラ・ラブラドリカの育て方

早春に咲くビオララブラドリカ

3月の庭から

栽培環境

ラブラドリカは、日向〜明るい半日陰で水はけの良い土を好みます。

高温多湿は苦手なので、夏は半日陰で西日が当たらない場所が理想的です。

水やり

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

地植えの場合は、根付いた後は降る雨だけで大丈夫です。真夏に雨が降らず乾燥するようなら水やりをします。

肥料

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を与えます。

地植えの場合は、植え付け時に元肥を施したら、その後の肥料はいりません。

ビオラ・ラブラドリカの花

4月の庭 忘れな草と

植え付け・植え替え

ラブラドリカの植え付け・植え替え適期は、2月下旬〜5月と10月〜11月下旬です。

植え付け

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土で問題なく育ちます。

地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込み水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

植え替え

鉢植えの場合は、根詰まりするようなら、ひと回り大きな鉢に植え替えるか株分けします。

地植えの場合は、植え替えの必要はありません。

手入れ

1・咲き終わった花は摘み取る。

花がら摘みをせず種をつけると、花上がりが悪くなります。

ラブラドリカは一年草のビオラほど花上がりが良くありません。次の花を咲かせるために花がら摘みをしましょう。

2・草姿が乱れたら切り戻す。

日当たりが悪いと、徒長してヒョロヒョロと伸びることがあります。そんなときは切り戻しましょう。しばらくすると、また姿良く茂ります。

*種を採取する時は、開花期の終わり頃に花を摘まずに種をつけさせます。

夏越し

ラブラドリカは、耐暑性があるとはいえ、高温多湿は苦手です。夏は半日陰で西日の当たらない環境が適しています。

鉢植えは半日陰に移動しましょう。地植えは、あらかじめ夏は半日陰になる場所に植えておきましょう。

密生して育つので蒸れには注意が必要です。梅雨時期や夏は、水の与え過ぎに注意して風通し良く育てましょう。

冬越し

ラブラドリカは、耐寒性が強く、極寒地でなければ屋外で冬を越します。冬は葉が少なくなりますが、春になればまた茂ってきます。

ビオララブラドリカの寄せ植え

3月の庭 ラブラドリカとアリッサム

病害虫

ラブラドリカは、暖かい時期にハダニやアブラムシが発生することがあります。見つけしだい駆除しましょう。

増やし方

零れ種から花を咲かせたビオラ・ラブラドリカ

レンガの隙間で発芽したこぼれ種

ラブラドリカは、株分け・種まきで増やせます。こぼれ種でも増えます。

株分け

3月〜5月と10月〜11月が適期です。

種まき

3月〜4月と9月〜10月が適期です。
花がら摘みをせず種をつけさせて、タネが弾ける前に採取します。

こぼれ種

花期の終わり頃に、花がら摘みをせずに種をつけさせ放置しておきます。環境が合えば、こぼれた種がどこかで発芽します。

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ビオラ・ラブラドリカのまとめ

ビオラ・ラブラドリカの花

  • 多年草タイプのビオラ
  • 黒みがかったシックな葉にスミレ色の小花を咲かせる
  • 花期は初冬から初夏まで(地域によっては1月〜2月は花が休む)
  • 耐寒性が強く、ほとんどの地域で常緑で越冬する
  • 耐暑性もあり比較的夏越しが容易
  • 寄せ植えやグランドカバーにおすすめ
  • 日向〜明るい半日陰で育つ
  • 夏は半日陰で育てる

ラブラドリカは人気のビオラで、流通量も少ないのですぐに売り切れてしまいます。

園芸店やネットで見つけたら迷わず手に入れてくださいね。

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