ビオラ・ラブラドリカは別名『黒葉ビオラ』と呼ばれるスミレ科の多年草。
黒みがかった葉と小さなスミレ色の花が特徴で、近年人気が高いビオラです。
一年草のビオラに比べて耐暑性が強いので比較的夏越しが容易。寒さにもとても強く常緑で冬を越します。
開花期は初冬から初夏ですが、真冬は花を咲かせないことが多いです。
今回は多年草タイプのビオラ『ラブラドリカ』の特徴や育て方をご紹介します。
もくじ
ビオラ・ラブラドリカの基本情報
スミレ科 スミレ属
耐寒性多年草 冬季 常緑〜半常緑
原産国 北アメリカ
学名 Viola labradorica
別名 黒葉ビオラ
花色 紫(スミレ色)
花期 初冬〜初夏
草丈 10cm前後
耐寒性 強い
耐暑性 普通
日照 日向〜明るい半日陰(夏はやや半日陰)
ビオラ・ラブラドリカの特徴
![ビオラ・ラブラドリカ](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2022/03/220403-viola.jpeg)
4月の庭から
多年草タイプのビオラ
多くのビオラが一年草であるのに対して、ラブラドリカは多年草です。
一年草のビオラに比べて耐暑性が強く比較的夏越しが容易です。
耐寒性も強く冬も常緑です。
葉色がシックで鑑賞価値が高い
葉は黒みがかった緑色で、ハート型をしています。
気温が下がると葉の黒みが強くなるので、別名「黒葉ビオラ」とも呼ばれます。
シックな葉色は花のない時期も鑑賞価値が高く、寄せ植えに使うと他の植物を引き立ててくれます。
寒さに強く冬も葉があるので、グランドカバーにもおすすめです。
![ビオラ・ラブラドリカの花](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2020/09/220403-viola-labradorica.jpeg)
4月の庭から
花期が長い
開花期は初冬〜初夏ですが、花の最盛期は4〜5月になります。
冬の開花は地域によって差があり、多くの地域で1〜2月は花上がりが悪くなります。
私の住む地域(中国地方の山間部、耐寒性ゾーン地図8b)では、1〜2月は花は咲きません。
草丈がコンパクト
草丈は10cm前後とコンパクトで、やや這い性気味に広がります。
鉢植えや庭植えのどちらにも向いています。
狭い場所のグランドカバーに使えます。(踏みつけには耐えられません)
こぼれ種で増える
花がら摘みをしないで種をつけておくと、こぼれ種でよく増えます。
ビオラ・ラブラドリカの育て方
![ビオララブラドリカの花](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2020/09/5b8afd8c76b6d3a43565bf3316a4dc15-1024x683.jpg)
3月の庭から
栽培環境
日向〜明るい半日陰で水はけの良い土を好みます。
地植えの場合は、夏はやや半日陰で西日が当たらない場所が理想的です。
水やり
鉢植えは土が乾いたらたっぷりと水やりします。
地植えは降雨に任せます。真夏に雨が降らず乾燥するようなら水やりします。
肥料
鉢植えは春と秋に緩効性化成肥料を施します。
地植えでは追肥は不要です。
![ビオラ・ラブラドリカの花](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2020/09/220403-viola-labradorica2.jpeg)
4月の庭 忘れな草と
植え付け・植え替え
適期は2月下旬〜6月と10〜11月下旬です。
植え付け
鉢植えは草花用培養土で問題なく育ちます。
地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込み水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。
植え替え
鉢植えは根詰まりするようなら、ひと回り大きな鉢に植え替えるか株分けします。
地植えでは植え替えの必要はありません。
手入れ
1・咲き終わった花がらは摘み取ります。
花がら摘みをせず種をつけると、花上がりが悪くなります。
ラブラドリカは一年草のビオラほど花上がりが良くありません。次の花を咲かせるために花がら摘みをしましょう。
2・草姿が乱れたときは株元で切り戻します。
しばらくすると芽吹いて姿良く茂ります。
*種を採取する時は、開花期の終わり頃に花を摘まずに種をつけさせます。
夏越し
夏は半日陰で西日の当たらない環境が適しています。
鉢植えは半日陰に移動します。
密生して育つので蒸れには注意が必要です。梅雨時期や夏は、水の与え過ぎに注意して風通し良く育てます。
冬越し
耐寒性は強いので、寒冷地以外では常緑で冬を越します。
冬は葉が少なくなりますが、春になればまた葉が茂ってきます。
![ビオララブラドリカの寄せ植え](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2020/09/0a821d7e2402ad1349ab9b9eaf7d188d-1024x683.jpg)
3月の庭 ラブラドリカとアリッサム
病害虫
暖かい時期にハダニやアブラムシが発生することがあります。
見つけしだい駆除してください。
増やし方
![零れ種から花を咲かせたビオラ・ラブラドリカ](https://hanawarau.com/wp-content/uploads/2020/05/199badf329f0ba7df1a5d2aab4728ddc.jpg)
レンガの隙間で発芽したこぼれ種
株分け・種まきで増やせます。こぼれ種でも増えます。
株分け
3〜5月と10〜11月が適期です。
種まき
3〜4月と9〜10月が適期です。
花がら摘みをせず種をつけさせて、タネが弾ける前に採取します。
こぼれ種
花期の終わり頃に花摘みをせずに種をつけさせ放置しておきます。
環境が合えば、こぼれた種がどこかで発芽します。
▼こぼれ種で増える植物はこちらの記事で紹介しています。
ビオラ・ラブラドリカのまとめ
- 多年草タイプのビオラ
- 黒みがかったシックな葉にスミレ色の小花を咲かせる
- 花期は初冬から初夏まで(多くの地域で1〜2月は花が止まる)
- 耐寒性が強く冬はほとんどの地域で常緑
- 耐暑性もあり比較的夏越しが容易
- 寄せ植えやグランドカバーにおすすめ
- 日向〜明るい半日陰で育つ
- 夏はやや半日陰で育てる
ラブラドリカは人気のビオラで、流通量も少ないのですぐに売り切れてしまいます。
園芸店やネットで見つけたら迷わず手に入れてくださいね。
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