ビオラ・ラブラドリカの特徴や育て方|シックな葉色と可憐な花が魅力の多年草

ビオラ・ラブラドリカの花

ビオラ・ラブラドリカは別名『黒葉ビオラ』と呼ばれるスミレ科の多年草。

黒みがかった葉と小さなスミレ色の花が特徴で、近年人気が高いビオラです。

一年草のビオラに比べて耐暑性が強いので比較的夏越しが容易。寒さにもとても強く常緑で冬を越します。

開花期は初冬から初夏ですが、真冬は花を咲かせないことが多いです。

今回は多年草タイプのビオラ『ラブラドリカ』の特徴や育て方をご紹介します。

ビオラ・ラブラドリカの基本情報

宿根ビオラ・ラブラドリカ

スミレ科 スミレ属
耐寒性多年草      冬季 常緑〜半常緑

 

原産国   北アメリカ

学名    Viola labradorica
別名    黒葉ビオラ
花色    紫(スミレ色)
花期    初冬〜初夏
草丈    10cm前後

耐寒性   強い

耐暑性   普通
日照    日向〜明るい半日陰(夏はやや半日陰)

ビオラ・ラブラドリカの特徴

ビオラ・ラブラドリカ

4月の庭から

多年草タイプのビオラ

多くのビオラが一年草であるのに対して、ラブラドリカは多年草です。

一年草のビオラに比べて耐暑性が強く比較的夏越しが容易です。

耐寒性も強く冬も常緑です。

葉色がシックで鑑賞価値が高い

葉は黒みがかった緑色で、ハート型をしています。

気温が下がると葉の黒みが強くなるので、別名「黒葉ビオラ」とも呼ばれます。

シックな葉色は花のない時期も鑑賞価値が高く、寄せ植えに使うと他の植物を引き立ててくれます。

寒さに強く冬も葉があるので、グランドカバーにもおすすめです。

ビオラ・ラブラドリカの花

4月の庭から

花期が長い

開花期は初冬〜初夏ですが、花の最盛期は4〜5月になります。

冬の開花は地域によって差があり、多くの地域で1〜2月は花上がりが悪くなります。

私の住む地域(中国地方の山間部、耐寒性ゾーン地図8b)では、1〜2月は花は咲きません。

草丈がコンパクト

草丈は10cm前後とコンパクトで、やや這い性気味に広がります。

鉢植えや庭植えのどちらにも向いています。

狭い場所のグランドカバーに使えます。(踏みつけには耐えられません)

こぼれ種で増える

花がら摘みをしないで種をつけておくと、こぼれ種でよく増えます。

ビオラ・ラブラドリカの育て方

ビオララブラドリカの花

3月の庭から

栽培環境

日向〜明るい半日陰で水はけの良い土を好みます。

地植えの場合は、夏はやや半日陰で西日が当たらない場所が理想的です。

水やり

鉢植えは土が乾いたらたっぷりと水やりします。

地植えは降雨に任せます。真夏に雨が降らず乾燥するようなら水やりします。

肥料

鉢植えは春と秋に緩効性化成肥料を施します。

地植えでは追肥は不要です。

ビオラ・ラブラドリカの花

4月の庭 忘れな草と

植え付け・植え替え

適期は2月下旬〜6月と10〜11月下旬です。

植え付け

鉢植えは草花用培養土で問題なく育ちます。

地植えの場合は、掘り上げた土に腐葉土を混ぜ込み水はけの良い環境を作ります。さらに元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。

植え替え

鉢植えは根詰まりするようなら、ひと回り大きな鉢に植え替えるか株分けします。

地植えでは植え替えの必要はありません。

手入れ

1・咲き終わった花がらは摘み取ります。

花がら摘みをせず種をつけると、花上がりが悪くなります。

ラブラドリカは一年草のビオラほど花上がりが良くありません。次の花を咲かせるために花がら摘みをしましょう。

2・草姿が乱れたときは株元で切り戻します。

しばらくすると芽吹いて姿良く茂ります。

*種を採取する時は、開花期の終わり頃に花を摘まずに種をつけさせます。

夏越し

夏は半日陰で西日の当たらない環境が適しています。

鉢植えは半日陰に移動します。

密生して育つので蒸れには注意が必要です。梅雨時期や夏は、水の与え過ぎに注意して風通し良く育てます。

冬越し

耐寒性は強いので、寒冷地以外では常緑で冬を越します。

冬は葉が少なくなりますが、春になればまた葉が茂ってきます。

ビオララブラドリカの寄せ植え

3月の庭 ラブラドリカとアリッサム

病害虫

暖かい時期にハダニやアブラムシが発生することがあります。

見つけしだい駆除してください。

増やし方

零れ種から花を咲かせたビオラ・ラブラドリカ

レンガの隙間で発芽したこぼれ種

株分け・種まきで増やせます。こぼれ種でも増えます。

株分け

3〜5月と10〜11月が適期です。

種まき

3〜4月と9〜10月が適期です。
花がら摘みをせず種をつけさせて、タネが弾ける前に採取します。

こぼれ種

花期の終わり頃に花摘みをせずに種をつけさせ放置しておきます。
環境が合えば、こぼれた種がどこかで発芽します。

▼こぼれ種で増える植物はこちらの記事で紹介しています。

こぼれ種で増える植物おすすめ10選|特徴も!

ビオラ・ラブラドリカのまとめ

  • 多年草タイプのビオラ
  • 黒みがかったシックな葉にスミレ色の小花を咲かせる
  • 花期は初冬から初夏まで(多くの地域で1〜2月は花が止まる)
  • 耐寒性が強く冬はほとんどの地域で常緑
  • 耐暑性もあり比較的夏越しが容易
  • 寄せ植えやグランドカバーにおすすめ
  • 日向〜明るい半日陰で育つ
  • 夏はやや半日陰で育てる

ラブラドリカは人気のビオラで、流通量も少ないのですぐに売り切れてしまいます。

園芸店やネットで見つけたら迷わず手に入れてくださいね。

▼一年草のパンジー・ビオラ、おすすめ品種

パンジー・ビオラ|冬に花上がりが良い品種は?

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